ブログ開始から一ヶ月

 5月2日に始めた(…やってみようかな、と思っていじっているうちにできてしまった、が正解だが。)このブログももう1ヶ月を経過して、30件の記事を書いたのだから、平均すればほぼ毎日掲載していたことになる。書き込む時間を見つけるのが大変だが、なんとかやりくりしてきた。今日は仕事が休みなので、この時間に書いている。多くは高校演劇の件であったが、もっぱらその方の関心が大きいのだから自然だろう。
 
 井上ひさしが亡くなって2ヶ月になろうとしている。彼の劇が好きで、川西町の(遅筆堂文庫がある)フレンドリープラザや、(遅筆堂文庫分館がある)山形市蔵王のシベールアリーナなどで、こまつ座の芝居を観てきた。「組曲虐殺」も川西で観た。あのときスタンディングオベーションというのを初めて見た。本当に総立ちになるんだ~。(自分はあのとき、それほどの感動を覚えなかったので、やや意外の感を懐いた。あの違和感は何だったのだろう? 何か期待はずれのような気がしたのだった…。)
 くり返し言うが、彼の芝居は、大好きなのだ。ついこの間も、渡辺美佐子「化粧二幕」、村井国夫「シャンハイムーン」を観ている。後者ではセットのバラシを生徒といっしょに手伝ったりもした。「ムサシ」を昨日、読み終えたところだ。
 もう井上ひさしの新作が観られないというのは、悲しいことである。が、永遠に続くものはない。誰もがいつか死ぬ。あれだけの仕事をなして死ぬのは本望であろうか、何も残さずに死んでしまうのは無念であろうか。個人の中から生まれた作品が、個人の人生を越えて他の人々の心の中に生き続けるのは、実に不思議なことである。
 ブログなんか始めたのは、人生の黄昏が見えてきて寂しくなったからなのかもしれない。