2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

JIN-NET倒産に思う

JIN-NETが倒産、というニュースを見た。JIN-NETは、独自取材で報道番組を支えてきた会社である。懐かしいところでは、偽ドル札スーパーKを追う取材から「よど号」犯人の日本人が関わっていること、つまり北朝鮮の関与を突き止めたことや同じく…

明治日本のキリスト教受容 不敬事件報道と井上哲次郎『教育と宗教の衝突』

山本信次郎について、『摂政宮殿下の御日常を拝して』(山本信次郎1925)と『軍服の修道士 山本信次郎 天皇と法王の架け橋』(皿木喜久2019)を読んだ。 前者は大正14年(1925)1月に三州倶楽部での講演を筆録したもので、山本は積極的にこのような講演を行…

『ナツヤスミ語辞典』 まぼろしの定期公演 

21日の日曜日、久しぶりに芝居を観た。三年前まで顧問をしていた高校演劇部の定期公演(卒業公演)である。と言っても、ほぼ公開練習上演のようなものだ。例年は4月末という、第三学年の初めに行ってきた(第一回、渡辺えりの年代以来)のだが、今年は新型コ…

ナット・ターナー  ジャンヌダルク  洪秀全

黒人奴隷の反乱について思い出そうとして、「ナット・タイラーの乱」という語が頭に浮かんだがどうも変だ。「ワット・タイラー」と「ナット・ターナー」が混じっていた。時代も国も全然違う、いい加減な記憶である(呵々)。 「ナット・ターナーの反乱」は南…

堀三也と熊谷守一は、ご近所に住んでいた(追記あり)

堀三也の昭和時代の住所を「日本紳士録」で見ると、6年(1931)に「陸砲少佐、北豊島、長崎、二九八〇」、8年(1933)には「陸砲中佐、陸軍兵器本廠附、陸軍省動員課勤務、麹町、永田町陸軍省軍務局内」とあり、この年は職務上の理由からか職場の住所になっ…

明治から昭和 名主(大地主)と農村の変化について一考

旧出羽村(現在の山形市、漆山・千手堂・七浦)の近代(特に名主半沢久次郎について)を素人なりに調べていて、昔教科書で習ったことを思い出しながら思ったこと。 明治、大正、昭和前期(終戦まで)のおよそ八十年と戦後の昭和、平成七十数年とを比べて見た…

旧出羽村と半澤久次郎(3) 代替わり 2

以下の記事の内容について、さらに資料を探して読み解くと、以前の考察とは少しく違う結果が得られましたので近日中に別途記事にします。以下の記述は考察途中のものとして参考程度にとどめてください。(令和5年12月7日) 新しい知見については右をご覧くだ…

『最貧前線』、「月工作」そして阿片 

戦時「特設艦船」というものがあって、日露戦争での「特設巡洋艦信濃丸」のバルチック艦隊発見のエピソードはよく知られている。 その分類に「特設監視艇」があって、日本海軍は民間船を徴用していた。宮崎駿の『最貧前線』に出てくる吉祥丸がそれだろう。本…

岩下壮一について

岩下壮一について、『闇をてらす足おと 岩下壮一と神山復生病院物語』(重兼芳子1986)を読んだ。当代の碩学として将来を嘱望されながら、フランス人神父が建てたハンセン病患者の療養施設を6代目院長として引き継ぎ、その運営に心血を注いで、51歳で病没し…