2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

1945年8月15日以降の韓国における農地改革(朝鮮半島における土地制度の変遷)その24

1945(昭和20)年8~9月の状況 アメリカ軍の南朝鮮進駐 土地制度(農地・農業・食糧政策)を中心に見てきたのだが、日本敗戦直後の政治的状況をみておきたい。前回見たように、一夜にして朝鮮人の態度が変じ、主人と雇用者との関係が逆転する中で、警察官や…

徒然草序段に関して 2021年度慶應義塾大学の小論文問題を見て、面白いと思ったこと 

問題文は国文学研究者川平敏文氏の『徒然草ー無常観を超えた魅力』(中央公論新社)からの抜粋である。この中で、「つれづれ」の解釈が時代とともに変遷してきたことを述べているが、その中で、国文学者の論が同時代の文芸評論家に影響を与え、またその評論…

2022年度共通テスト、漢文・古文問題を解いてみた

漢文と古文を解いてみた。全問正解できた。難易度は高くないと感じた。聞くところ では、評論が解きにくかったようだ。 なお、古文・漢文は、隅々まで完璧に口語訳する必要は全くない。時間内に、傍線部 に関することが分かれば良いのである。自分もあやふや…

1945年8月15日以降における韓国の農地改革(朝鮮半島における土地制度の変遷)その23

帰属財産(Vested property) 敵産(Enemy property) 日本の敗戦後、朝鮮半島に残された資産は連合国への戦争賠償のため接収された。これを「帰属財産」とか「敵産」とか言う。これには官有地、私有地も含まれる。 帰属財産の性格についての認識の発生 いわ…

1945年8月15日以降の韓国における農地改革(朝鮮における土地制度の変遷)番外6

防穀令 1890(明治23年) 岩波新書『近代日本と朝鮮』趙景達(2012)より 第5章「一八八五年になると、韓国人以外の外国人にも内地旅行が許可されたため、日本商人は生産地に出向いて米の買い付けを行うようになった。その結果、春に出向いて買い付け、秋に…