古文

徒然草序段に関して 2021年度慶應義塾大学の小論文問題を見て、面白いと思ったこと 

問題文は国文学研究者川平敏文氏の『徒然草ー無常観を超えた魅力』(中央公論新社)からの抜粋である。この中で、「つれづれ」の解釈が時代とともに変遷してきたことを述べているが、その中で、国文学者の論が同時代の文芸評論家に影響を与え、またその評論…

2022年度共通テスト、漢文・古文問題を解いてみた

漢文と古文を解いてみた。全問正解できた。難易度は高くないと感じた。聞くところ では、評論が解きにくかったようだ。 なお、古文・漢文は、隅々まで完璧に口語訳する必要は全くない。時間内に、傍線部 に関することが分かれば良いのである。自分もあやふや…

2019大学入試センター試験 古文

センター試験の古文・漢文を解いてみた。一、二箇所少し迷ったが全問正解した。全体的にはかなり容易だった。受験生にとっても解きやすかっただろう。 古文は中世の物語である。狐が人間に化けて思う人の元に近づくのだが、男でなく相手の姫君と同性の娘に化…

徒然草序段の解釈について~「ものぐるほし」を中心にして

『徒然草』序段の解釈について 「ものぐるほし」を中心にして 一、はじめに [つれづれなるままに 日暮らし 硯にむかひて 心にうつりゆく よしなしごとをそこはかとなく 書きつくれば あやしうこそ ものぐるほしけれ] 徒然草序段は、日本人になじみの深い文…

源氏物語 蛍の帖の几帳に関わる一解釈

今、源氏物語で蛍の帖をやっているのだが、この部分はあまり授業でやったことがない。ざっと流れは分かるのだが、教科書(第○学○社)の下段注とか指導書を読むと混乱してしまった。少し考えてみたので以下にメモしておく。 「東おもて」が東側の廂の間だとい…