雑感 2021年5月19日 健康診断 イノシシ注意 観劇感想

 働き始めてほぼ2週間。休みを取って健康診断に行った。持病が悪化しているというか、○○○動の影響で○○大となっていることが判明。ほぼ○不全。服用している薬を変えることになるかも知れない。高血圧もある(健診になると10上がる)。

 昨日やっともらった辞令では来週28日に終了するのだが、来月もできたら考えてほしいということだ(休んでる人が復帰できなそうなので)。健診の結果を見ると健康面で少し不安を覚える。どうしよう。ブログを書く余裕も無くなるし。

 

       f:id:hibino-bonpei:20210519143439j:plain

 

 先月書いた記事にある「なべ太郎」の近辺に猪が出たという回覧板。 河原を伝って山から下りてくるらしい。最近はその頻度が高い。

 

 

 

f:id:hibino-bonpei:20210519144342j:plain

 

 4月24日に「さんの会」朗読の公演に行った。床屋さんに紹介されて初めて行った。会場の「やまぎん県民ホール」も初めて入った。入るとき浦山さんに遭遇し一緒に入った。

 大谷先生のご家族が中心になっている。朗読3編とピアノの弾き語り。ピアニスト兼歌手は教え子だった。いわゆる「朗読」で、淡々と読む感じであるが、女性の朗読、特に最後の向田邦子は演劇(の台詞)っぽかった。お三方とも自分より上の年齢とお見受けした。若い人にはエネルギッシュな力(強さ)があるが、一方、年齢を重ねた人が表現できる「味」というものがある。これは朗読する作品選びに関わってくる。

 懐かしい人たちと出会った。大谷先生、斎藤先生、近江先生、朝倉先生。みなさん歳を重ねられて少しずつ変わっている。もちろん自分もいいかげん年寄りである。(近江先生は若いな)

 

 

  

    f:id:hibino-bonpei:20210519144406j:plain

 コロナ禍のせいで、昨年に続き一般公開では無く身内限定公開だが、前顧問ということで入場観劇できた。難しい状況の中で最善の努力をして準備してきただろうことはとてもよく分かった。上演できて本当に良かった。幕後の拍手が大きく長かったので、観客にも受け容れられたのだろう。お疲れ様でした。

 

 この作品は、4年前「月の上の夜」(作、渡辺えりをやった年に、台本決めの最後まで争った作品である(このいきさつはパンフレットにも書いてある)。現顧問の言葉にもあるとおり、男性ばかりが登場する、第一次世界大戦時のドイツ軍内のお話である。軍上層部の思惑如何で最前線で戦う兵士の命が左右される非情な世界を描いている。なんでこれを女子高校生が演りたがるのか? まあ「艦コレ」的なテイストを感じるのか、切った貼ったの男の世界に憧れるのか、良く分からない。逆に男子が、登場するのは女の子ばかりの芝居をやったらどうだろう。喜劇になってしまうんじゃないか?

 

 これをリアルに演じようとしたら大変である。が、さすが女子校、ドイツ軍の軍服を何着も作っていた(帽子、ヘルメットはできなかったね)。銃もモデルガンを何丁か使っていた。しかし、前に東高の弥生公演について書いたように、ある部分をリアルにするとかえって全体的にアンバランスが目立つということがある。戦闘シーンでヘルメットを被らないのはいかにも変だ。また同じ軍服のせいで人物が見分け難くなった。階級章、肩章、将校の飾り紐、サーベルなどなどで変化をつけたら良かった。だからマントを着ていた人ははっきり区別できた。この人、髪は長かったが芝居の中では違和感がなかった。

 偉いさんの親戚が入隊するが、おバカで訓練には出ない。それをかばいつつ最前線で戦い、味方に見捨てられる絶望的な状況から生還するが、上層部は敗戦の責任をその男に着せようとする。

 「フランダースの犬」のネロが、パトラッシュを食べて生き延びることができるかというような命題が提示され、このおバカのバラックこそがパトラッシュという見立てで、主人公がパトラッシュ、もといバラックを敗戦の責任者として殺せるか否か。

 これは戦争物の大作ではない。信念と使命感、友情と功名心、政治的圧力と個人の意志のせめぎ合いを書きたかった、ある意味、観念的な作品である。だから具象的にリアルに演じようとすると間違う。 

 舞台美術としては、中央上に鉄十字がどんと吊ってあり、両脇に長い布が垂らしてある。ドイツだぞの押しがすごい。登場人物の上に最後まであるのは、権威の象徴ということか。その下にポータブルステージと階段があって、人物が鉄十字に向かい合う場面もあるが、この高台はあまり使われない。高台や階段にパンチを貼らないと長靴の足音がうるさい。

 演技はほぼ、それらの前(中割より前)の平の舞台で演じられる。灰色の地がすりがあったと思うが、黒い方が良かったように感じた。軍服がカーキ色なので。役者の出入りが「袖から」にほぼ限定されていて、8間の間口一杯使っているので、登場する役者は歩きながら台詞を言いつつ入ってくる。この間と動きが微妙に違和感を与える。これは大きなステージを使った経験の無いアマチュアが陥りがちなことである。小劇場なら役者が後ろに控えていて入れ替わるように出てくるから、間がほとんど無く台詞の声の出所にも無理がない。何か上下に立てるか補助袖幕で間口を狭めたら良かったのにと強く思った。

 

 コロナ禍のため、600の客席は264までとされ、舞台前数列の椅子は撤去されていた。しかし役者がマスクをして演じる事態は避けられた。変異株のせいでか県内高校生の感染が広がり、ますます部活動の公演が難しくなっている。他の高校の発表がどのようになるのか、心配である。