無常

 カモの親子はいなくなったようだ。
 今日も仕事をしに出勤したのだが、池を見てもカモの姿はなかった。終日、見なかった。
 池のほとりにはカラスの羽が1枚落ちているばかり。
 
 自宅の表のご老人が亡くなって、今朝出棺だった。お見送りして出勤する。葬儀には出られない。
 なんとも無常を感じることである。
 
 仕事は授業時間割の変更作業だが、金曜日は特に(部活関係の)出張が多い上に、来週は英語科の研究会?が入ってきて、午後はほぼ全員空けてほしいとの要望。体育科も芸術科も同時展開なのに不在者が多いので非常にきつい。
 特定のクラスを授業できる教員は限られているので、6時間を埋められない状況も生じかねない。
 1人が1日に4時間を限度とし、午前・午後が3時間連続にならないようにする。使用教室(情報室や物理室などを兼用している)の重なりは避ける。
 考える要素は多いし、期末考査までに増減(損得)を均さなければならない。
 かといって、授業に穴をあけてはならない。自習は可能な限り避ける。
 もうね、考えても考えても時間ばかりかかって頭が疲労する。
 でもなんとか来週の土曜日の分まで考えた。
 
 
 サッカーW杯。本田はやっぱり持ってるね。でもコートジボアールの巨人ドログバは遙かに凄かった。
 ああいう選手が日本人から出てくるまでにはまだまだ時間が必要なのだろうか。あるいは日本人の特質としては、ああいう選手は出てこないのかもしれない。小さい体でもみんなで力を合わせて戦う、というのが日本人なのだろうな。
 初戦負けたからといって何でもない。スペインもイングランドも負けている。まだ何も決まっていないと思って戦えばいい。
 
 日本人審判のPK判断について、誤審という批判も多いが、映像を見ると左手が相手の左肩に、右手が相手の右手にかかっているのは確かなのだから、何もないのに倒れるシミュレーションとは違うだろう。ブラジル、クロアチア両チームの監督の言い分は真っ向から違っている。
 
 
 
 言い分が違うと言えば、偵察機に対する戦闘機の異常接近について、日本と中国の言い分が真逆である。しかしこれは、ベトナムとの船舶衝突で、互いに相手から衝突してきたと言っているのと同じだ。
 昔、トンキン湾アメリカの情報収集機に中国の戦闘機が接触海南島に不時着して(戦闘機は墜落)機体は没収され、搭乗員はずいぶん長い間解放されなかったことがあった。操縦が下手なのか、自らの危険を顧みず相手にそこまで嫌がらせしたがる国民性なのか。
 火器管制レーダーの照射といい、中国側の暴走であるのははっきりしているが、絶対認めないばかりか、逆に非難してくる。それはこちらの台詞だと言いたいところだが、中国報道官の発言はすべて真逆で、彼ら自身のことを告白、懺悔しているのだと思えば腹も立つまい(…立つな)。
 
 あったことをなかったことにし、なかったことを事実であるかのように言いつのり、もめごとはすべて相手のせいにする。こんな無責任でいいかげんな(膨張主義的で侵略的な)国が国連安全保障理事会常任理事国なのだから、あきれたものだ。
 
 一部はねかえりの軍人は別にして、地方から徴兵に応じ、200元(少し前までは100元だったそうだ)の給料で軍務に付いている中国の兵隊たち。「人民解放軍」は一部の富裕層のために、腐敗堕落した軍幹部の命令にどれだけ従うものだろうか。まさか現代に「督戦隊」はあるまいが…。
 
【後日補記】
 人民解放軍の給料について、某ブログで、一般の仕事が1000元なら、軍では2000~3000元もらえるので人気だ、という記事を見た。本当はいくらなのか、これが一般の兵なのか士官なのかもよく分からない。
 
 89年の6月4日、天安門事件の際には、兵たちは(たぶん特殊な薬物を与えられて理性のたがを外され)学生たちを武力排除した。兵士は男女無差別に発砲し、戦車は非武装の学生たちをミンチのように轢き殺した。同じ国民を軍が(国軍ではなく共産党の軍が)弾圧、虐殺する。そしてすぐに現場は清掃され、何事もなかったかのようにされた。その手際は近年益々上達しているようだ。
 
 さすがにその後は一般民衆の排除には軍ではなく公安、武警が当たるようになった。その費用は軍事予算に匹敵する それでも毎日500件の暴動が発生し、重大なテロも続発している。
 社会の弱者に寄り添う、人権派と言われる人たちは、恣意的に拘束され長期間自由を奪われる。
 
 西欧的民主主義は普遍的にどの国・民族にも当てはまるものではない、と主張し、自国の(一党独裁の)あり方を良しとする。まあ、独善的である。(選挙さえすれば民主主義になる、というわけではないのは確かだろうが。)
 
 ASEAN諸国も、困った国だと思いつつ、喧嘩しつつも付き合っているが、一旦侵略されたら、ベトナムのように戦って追い払うしかないだろう。戦わなければ相手の思うままにされるだけなのだから。