村山最北地区生徒研修会

 9時半から村山最北地区生徒研修会。50人ほどの参加者全員で発声・柔軟などして、10時過ぎから演技研修開始。午前中は12時まで。午後は1時から3時まで。3時から発表会。
 会場は東根工業高校。東工会館と教室棟。演技コース5班、スタッフコース1班に分かれる。演技コースは1班8人で10~15分の場面を作る。5班の内2班は顧問外の講師(S先生とHさん。NPO法人かがやきのメンバーである)。残り3班はそれぞれ現役顧問が担当。楯岡高校K先生、北村山高校M先生。自分も1つの班の演出を担当した(他地区なんだけど)。他の顧問の方々は各班の演出助手。
 こういう形は初めての試みで、全員に趣旨が十分理解されていない感じはあった。でもそれは当然で、挑戦したことが貴重である。生徒が演出の実際を知ること。演出する人、役者によって同じ場面がガラリと変わることを実感し、自分たちが演出する際の参考にしてもらいたいということだろう。例年行っている即興劇の創作とはまた違う意義があると思う。顧問の勉強にもなる。
 
 元台本は陪審員の協議を題材にした喜劇である。そこから2カ所抜き出してある。どちらか1つが当てられている。台本は生徒にも事前に配布されていたが参加人数の関係でキャストが減らされた。しかし、最初に考えた演出案のまま始める。
 
 まず、舞台配置を決めてしまう。ホワイトボードを上手奥に置き、長机4脚を横長の◇形に並べる。
 キャストに1脚ずつイスを持たせ机の回りに適当に座らせる。上手から1号、2号…と割り当てる。2号だけは男子に換える。後は皆女子。すぐに本読み。自分の台詞の所は立って読む。ト書きは先生が読む。1回読んで、この役はできそうもないとか、別の役をやりたいとかの意見を求めるが、何もないのでそのまま続行。キャスティングにはこだわらない。2回目は誰に向かって言っているのかはっきりさせながら読む。ト書きはもう読まない。語句の読みの間違いを正す。その後すぐ、6頁を1頁ずつに分け、動きをつけていく。4時間しかないので超特急の作り方である。あらかじめ考えておいた演出を急いで試していく。午前中に4頁まで立つ。昼食休憩後、4頁までを流しておさらいする。5・6頁をやって、通し。何度か通して11分50秒くらいで安定する。当初、読んで8分、立って10分と踏んでいたが、やはり10分では無理だった。台詞を全部覚えればできるかもしれないが。
 客に背を向ける形になる2人の動きが難しい。2人の座る位置を何度か変えて、前後の流れとの関連を見る。繰り返すうちに、慣れてきた生徒や助演の先生から疑問や提案が出てきて、良い案はすぐ取り入れる。喜劇なので台詞の間を詰め、台詞自体も速くする。ギャグ的動きも後に曳かないですぐ次に行くようにする。やっているうちに集中度が高まり、テンションも徐々に上がる。他の班ではキャストの設定を念入りにやったり、自己解放からやったり、いろいろのようだが、自分は30分くらい読んでもう立ち稽古に入った。まあそれで発表できるくらいの形にはなった。当然ながら台本は手離せなかったけれど。皆最初は堅かったが、次第に役にはまってきて面白くなっていったと思う。お疲れ様でした。
 
 他の4人の講師の演出は本当にそれぞれ個性が出ていて、その意味では面白い。しかし喜劇として笑えるかどうかは別問題。撮影したビデオを見て分析してみよう。
 
 初の試みに他地区の自分も交ぜてもらい、楽しい1日だった。生徒たちは最後に恒例の鍋で懇親会。これは顧問の先生たちの一部で調理したもの。
 ↓鍋にキムチ?を大量に入れる生徒たち。背景が黒いのは障子に農業用ビニールが貼ってあるため。この東工会館は、ほぼ演劇部が独占的に使用しているのだ。20年以上前に自分もここで部活をみていたのだが、当時に比べるとかなり傷んでいた(…きっと自分も老朽化しているんだな)。しかし学校統合によって数年後にはなくなるのである。
 
イメージ 1
 
 東根は雪が多く、校舎(機械科実習棟?)の屋根の北側には雪庇とつららが垂れ下がっていた。
 
イメージ 2
 
 その後顧問懇親会にも交ぜていただき、9時ころまでいろいろな話をする。新庄北高のA先生に、約束していたうちの県大会上演のDVDをお渡しする。スタッフ班講師のKさんがポータブルプレーヤーを持っていて、すぐに見始めようとするのでまいった。
 1日楽しかったが、疲れた。飲まないで運転して帰る。