県大会から1週間

 土曜日から火曜日まで部活休み。このところ1年生だけでエチュードをやっていた。シチュエーションだけ決めての即興である。この手の練習はあまりおすすめでないが、生徒は楽しそうにやる。顧問のおすすめは台詞を使わないもの。2人が出会うというシチュエーションで、それが誰でどういう関係にあるのか、見ている人に分かるように演じるというもの。泥棒と警官とか祖母と孫とか、見ればすぐ分かるのだが、それを細かく丁寧に演じてもらいたいわけだ。泥棒は何を盗んだのか、警官はどうして泥棒と分かったのか、2人の年齢は、等々。即興は台詞で持って行ってしまうが、言葉を発しないでやるので、仕草や表情によるしかない。これを2人で細かく設定してやると面白いし、勉強になると思うのだが、生徒はやはり即興でやっている。
 
 校外公演について、生涯学習センターに2月初めに空きがあるので申し込んだら、自主事業とかが入っていてだめだった。やはり部室でのアトリエ公演になりそうである。
 
 本校生徒が担当する東北大会の生徒講評委員(各県1名)が、原則、来年の福島市での全国大会でも講評委員をするということを知らされる。ラッキー。出張で全国大会が観られる。これも部員たちのおかげと感謝しよう。
 
 県大会での上演時間は57分半くらいだった。直前の練習から少し焦っている感じだったが、時間を気にしていたのだろう。本番でも早口だったが、言葉は十分に聴き取れた。転換は実にスムーズにいってくれた。途中でまきを入れることもなかった。
 
 置賜農業高校のKT先生からブログ(ステージおきたまhttp://d-villa.blog.ocn.ne.jp/okitama/2010/11/post_f37a.html)で批評をいただく。丁寧に観ていただいたことが分かる批評で、ありがたい。これほど懇切な講評は、「私の愛した白熊」に対していただいたオーハシヨースケ氏のもの以来である。後日送られてくる県大会の審査員からの講評も待ち遠しい。ただ、劇中劇のシーンすべてで、周囲に他の部員がいてそれを見ているのが気になったということですが、主人公が刑事の事情聴取に答える(刑事役はいないので客席に向かっての独白)2分以上の場面と、続いての「影」と対峙する2分間の場面は、他の部員は舞台に出ていません。これで劇中劇から飛躍できると考えたのですが、分かりにくかったでしょうか?
 KT先生は他校の上演についても批評を書かれているが、よく観ていらっしゃると感心する。自分はもう記憶が定かでなくなりつつあるのに。先生は即日、パソコンに入力していたのだ。
 
 酒田東高校さんの「パンダの復讐」は確かに面白い作品でした。でも半分はコントでしょう、と思ってしまう。あの扮装でする掛け合いは出色ですが、真面目な部分になると急に落ちてしまう。話全体(現実の人間との関わり方)に無理があるから、ついていけなくなってしまいました。いっそ全部コントなら、笑っておしまいまで行けたのではないでしょうか。でもうちの部員にはとてもできないことです。ほんとに各学校の持ち味というのがあるし、自分たちには真似できないすばらしいところがいっぱいありました。