県大会を振り返って(2)

 2年生は今日から修学旅行。県大会で3泊した直後だから、いろいろ大変だろう。3年生から創作脚本賞受賞を祝福される。2回目なんだけどやっぱり嬉しい。1年生は後片付け、簡単な練習などして早々と帰宅する。2月頃に何か校外で上演しようかな、他校と何か企画しようかな、などと考え始める。
 
 下は旧藩校致道館。鶴岡は藤沢周平描くところの「海坂藩」のモデルである。会場である文化会館の隣にある。休日は観光客が多かった。(6日の撮影)
 
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 学校は秋の真っ盛り…というか、晩秋なのにいつもより遅く、紅葉と落葉が接近してやってきている感じである。下は学校の「御庭園」。明治時代、大正天皇が皇太子だったときに、山形高等女学校に数泊なさり、家庭科の授業を台覧された際、御宿所に造営した日本庭園を移築したものである。規模や配置は当時とはかなり変わっていると思うが、いい色に紅葉している(昨日の撮影)。
 
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 大会の審査結果については、前に書いたように、審査員の判断だから良いも悪いもありません。
 ただ、審査についていつも思うのは、ブロック大会に出て他県の代表と競うだけの作品かどうかということが審査基準の中にあるのだろうか、です。たとえ県大会での出来具合が良くなく、会場の受けも良くないとしても、本来その作品の持つ良さ、他と違う斬新さなどを見抜いて上位大会に出してやるという判断もあって然るべきだと思うのです。そんな例も、全国的には多いでしょう。審査員の先見性が問われるということです。本県として全国に代表を出すためには、そういった視点からの審査を期待することが大切なのではないかと思うのです。それが県内演劇部の目指す方向を定めることにもなるでしょう。
 こんなことを書くのは、往々にして上位大会での評価が、県大会での評価と微妙に違うことがあるからです。県大会で高く評価されても、ブロック大会で根本的欠点を指摘され評価されないとしたら、それはどうなのでしょうか。審査員が違うのだから当然といえば当然なのでしょうが。
 以上、一般的に感じることを書きました。今回の審査結果がどうだこうだ言っているのではありませんのでご了承ください。仮に会場の大方の予想とは違う結果が出たとしても、上に書いたような判断があるのであれば、それは審査員の見識として受け容れるべきでしょう。
 
 
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 左は今日の学校の中庭。黄葉の絨毯です。以前、この風景を素材にして「中庭のダイコン」という作品を書きました。舞台には色画用紙を切り抜いた落ち葉を大量に撒きました。2年前ですね。昔のことのようですが。
 
 
 今年の県大会で、昨年に続き優秀賞以上6校に山形地区の部が4校入ったという結果は、地区としては大変に喜ばしいことです。ただ、他地区でも、もっと評価されて良かったはずの部があると思うのです。置賜農業高校さんなどは、あれだけの基礎的な力を持ち、十分過ぎる表現力を持っていることは明らかです。60分間を使って一つの世界を構築していくということができる、数少ない部の一つであることは間違いありません。ストーリー展開が先に読めてしまうのは、そういう作り方を敢えてして、だからこそ現れてくる底力を示したかったのではないでしょうか。他の活動も立て込んでいるのでしょう、生徒さんに疲労が蓄積していたようで、十分な発声ではなかったかと思いますが、それを割り引いても、優秀賞にも値しないとは、私には思えなかったです。いや、これも他校との比較で6校にしなければならないのですから、やむを得ないのかも知れませんが…。個人的には大変残念でした。(最初、時間オーバーしたので評価されないのか?と思ったくらいでした。)