渡辺えり一人芝居「乙女の祈り」

 8月24日(火)19:00~ シベールアリーナ 上演時間1時間20分くらい。
 東京、大阪、山形と来て楽日。演出の久保井研氏と音楽のcoba氏が客席に来ていた。(coba氏はボーダーのシャツではなかった。)
 渡辺えり生まれて初めての1人芝居。出ずっぱりだし、テンポが速いから台詞が非常に多い。(前に観た加藤健一の1人芝居「審判」に迫る台詞量か? そんなにないな。渡辺美佐子「化粧二幕」くらい?)
 ユニットえりすぐり、というのか、若手女性脚本家4人の作品をえりさんが構成したもの。ただし今回は一人の方の部分がカットされているとのこと。事情は分からない。オムニバスの形なのでストーリーに一貫性は薄いが、いずれも女性の生き様を描き、渡辺えり流のファンタジックな味付けで綴ってある。
 装置についてここで書くとネタバレになるだろうが、楽日なので書いてしまう。3尺幅の布8枚(4間幅)が、1サス後ろのバトンと2サス後ろのバトンにかけて吊ってある。後ろのバトンからは舞台面まで布が垂れて背景になっている。初めは前のバトンが下りているので斜めに布がかかった状態。開演後バトンが上がり、テントのようになる。当然2サスの明かりが布に遮られるが、1サスと前明かり、横からの明かりで照らす。布に当たる明かりで全体が水中のように、また洞窟?のようにさまざまに変化する。バトンの昇降で揺れたりもする。おもしろい。
 舞台には黒いリノリュームが敷かれ、汚れた椅子や机、戸棚などが点在するが、いずれも微妙に傾いている。靴や石が並べてある所もある。中央に難破船の破片のような木材で組上げた装置があり、蓋が開くとえりさんが中から登場する。さらにこの装置が回転すると後ろ側は洋服ダンスのようになっていて(これも微妙に傾いている)この扉が開閉する。その中にもう一人のえりさんが登場するから驚く。
 ヤカンを人に見立てて首を絞め、殺すシーンが印象的。中に水が入っていて、辺りに飛び散るが、リノリューム敷きなのでOK。あとで雑巾がけするところがあり、拭き取ってしまう。
 NHK教育テレビ芸術劇場で観た「楽屋」でも、蒼井優小泉今日子を相手に、上手いなあと思っていたが、今回も次々と別人格を演じ分ける力量に感心した。
 地元公演ということで、山形弁のサービスあり、観客もお知り合いが多くてアットホームな雰囲気がある。えりさんはうちの学校の(部の)大先輩なので、3年前かな、「リボン」の一部を宇宙堂の役者さんたちと音楽部と演劇部が舞台上で共演する機会があった。とても熱心な指導をされる方である。