雨の一日

 雨の降る一日だった。
 
 一昨日日曜の夜7時頃に荷物を部室に入れ解散。
 昨日月曜日は部活休み。職員会議後、ほぼ定時退校。久しぶりのことだ。
 今日は借り物(保健室の車椅子とか物置きのような場所にあった本棚とか多目的教室にあった大テーブルとか被服実習室の木の椅子とか)の返却と片付けだけ。蓄光テープを剥がして返す。暗転中の転換や役者の移動があるので蓄光は必要だ。
 1人体調不良で欠席だったが、他の生徒は意外に表情が明るいので顧問も少し気が楽になる。
 
 脚本アップしました。今年度の県大会参加作品、『きょうだい』です。「高校演劇脚本」の書庫から入ってご覧ください。県大会優良賞ですから、まあたいした脚本ではありません。PDFになっています。
 
 併せて9月の地区大会で講師からいただいた講評をお読みいただければ、脚本を書かれる方、芝居をつくられる方の参考になることもあるかもしれません。この講評は、書面で全校分いただいたものから本校の分を一字一句そのまま打ったものです。アップした脚本は地区大会から少し変わっていますので、講評を受けて修正されていると思ってください。…でも暗転の回数とかは減っていないですね。
 
 
○地区大会講評
 水戸正紀 氏 (県立北村山高校演劇部顧問)
 「青春」を感じさせる女子高校のエピソードに、障害を持つ姉の介護と死という重いテーマを絡め、仲々一筋縄ではいかない重厚なストーリー展開を生徒たちは瑞々しく演じていたと思います。特に加奈子は熱演でした。
 幕明け、一目で図書館と分かる装置の説得力は大きく、とても効果的なのですが、その効果はバトンに吊るされた電灯と相まって、図書館以外の空間であることを許してくれません。暗転も多く、それが基本、大机を動かすことだとすると、殆ど使われることのない上手下手スペースを照明で区切って使う工夫をした方がテンポも良く、舞台も引き締まるのではないでしょうか。暗転中、奥舞台のシークエンスも過剰では?
 
 斎藤範雄 氏 (詩人 詩人会議会員 山形詩人会会員)
 自分では動けない重度の障害を持つ姉と頭が良く、良い子として好かれている妹。どちらにも人生があるわけで、その二つの人生を妹は考えざるを得ない家族という現実生活と高校生活。うまくまとまったシナリオを好演していたと思います。
 ただ、もっと、生命と人生ということをもっと深く、感動的に感じてもらえるような舞台にできたのではないかという気持ちにさせられました。母と彩花のセリフ、沙織のダンスへののめりこみの動機の心理、緑の存在とセリフへの疑問、最後のダンスのこの劇のテーマと結びつく表現にできなかったのかなど、重い生命へのテーマが本流となって、観る人の心に流れこんでいくしぼり方、構成にしていくと、さらに良い舞台表現になると思いました。
 
 
(補記)
 水戸先生の講評中、「女子高校」とありますが、図書館の本を媒介とした手紙のやりとりというエピソードがあり、男子生徒がいる設定になっています。女子生徒しか登場しないので女子高校と思われたのでしょう。
 また、舞台は、あえて上・下の照明(地明かり、前明かり)をカットし、中央だけで演技する方針でした。上・下を別場面(自宅前と病院)の設定にしても、結局中央のセットはある程度見えているのですから、1サスのみの明かりにしてセットの前の方で別場面を演じても理解してもらえるのではないかと考えました。登退場の問題もあります。
 ただ前を広くするため机を移動する時間を作るのに暗転が必要となり、その間を後景の高台上での演技でつなぐこととなり、それがやや過剰に感じられたかもしれません。