県大会を観ていて思ったこと 続

 舞台を上下に分けた舞台、1つにまとめられないかと考えてみる。
 置農さんの「あなたに話せたら」であれば、祖母と暮らす高校生の友人達が、上手で認知症について本を読んで話し合う場面。同時に下手では祖母の惚けた様子が演じられる。これでも面白いのだが、これを一緒に出来ないか。祖母の家に遊びに来た友人達が本を読んでいる、その後ろで読んでいる通りの状況が演じられるというのでもできそうである。あれだけ、庭の細かい作りまでできている祖母の家を建てたのであれば、そうしたほうがいいかもしれない。
 最後に祖母を施設に送る場面は、「欲望という名の電車」のラストシーンを思い起こさせた。でも今ひとつ感情移入できなかったのは、やはり下手に寄りすぎていたせいだろう。


 今年度の県大会、全体にレベルが上がり、東北大会を観ているような気がする時もあった(以前からそう思う時が多いのだが)。この山形県にさらに必要なものは何か? 戯曲作者の養成? 演出方法の高度化? 生徒の演技力の向上? 顧問、生徒の創作が増えていくとして、その質的レベルを如何に確保するのか。