彼岸荒れ

 午後からみぞれ、そして雨となる。結構激しく降った。道はぐちゃぐちゃである。
 9時から人事異動内示。呼ばれることなく、4月からも同じ勤務先で再任用となる。今年は珍しいことに転勤者がほとんど無かった。送別会は退職者中心か。
 早速内部人事が動き出す。慌ただしいことであるが、これが決まらないと新年度が始まらない。
 
 部員たちから来年もよろしくお願いしますと言われる。こう言われるのもあと何年か。
 部活は立ち稽古。今日はラストシーンをやっているのを見た。結構、情緒的には見られるようになっている。少しアドバイスする。制作の方で、明日から他公演でのチラシ折り込みをすることになる。これは部員にお任せ。階段作りはネジの買い置きが切れたので小休止。もっと細いネジでないと角材が割れるのでドリルで穴をあけてから打っている。
 明日からの3連休はスタッフ作業日になる。装置や照明プランを詰めなければならない。階段を作っていながら、高さを変えたくなったりしている。そう言ったら、材料をすべて切りましたと言われる。もう無理かな。
 
 
 
 時々、何年か毎に、西郷隆盛は城山で自刃しておらず生き延びたというようなことを資料で発見したという人が出てくる。素人歴史フアンが古い本や新聞の記事を見つけて新資料と勘違いするのである。
 定説は確たる資料とその吟味の上で成り立っているので、そう簡単に覆せはしない。
 ソメイヨシノは韓国済州島原産だという説も頻繁に繰り返される。ソメイヨシノは接ぎ木によって増やされるもので、ほとんど同一の個体から別れたものだから、そもそもどこかに原生していたというようなものではない。済州島の桜とソメイヨシノのDNAも違うものだと証明されている。それなのに繰り返し、主要なメディアで説かれるのはどうしたことか。
 ウリナラ起源説の一つなのだろうが、報道の正確さが素人の歴史探索レベルでは困ったものだ。
 また、いったん大きなメディアで報じられると多くの人が信じ込んでしまうのが恐ろしい。俗説が定説となり、真実のごとくにはびこる。南京大虐殺30万人とか朝鮮人慰安婦20万人とかいう数字もそうである。そう聞かされ教えられて育った人たちにはそれが常識で真実なのだから厄介だ。
 日本が侵略戦争を始めたのは世界征服の野望からだというような内容の怪文書があって、これを田中上奏文(田中メモランダム)という。戦時中に作られたプロパガンダ偽書なのだが、いまだにこれを信じる向きもあるのだ。日本の侵略的イメージが広く定着する一助になっている。
 慰安婦問題も、挺身隊との同一視などが訂正されないままに、人類的な大問題などと妄想的な肥大化を起こしている。日本軍向けの慰安所があり朝鮮人慰安婦がいたこと、中華民国の首都南京が軍事的に占領され、交戦中に多数の死者が出たことは事実なのだが、その先に誇大妄想的解釈が付け加わってくる。それが国際的な組織の会議で大まじめに語られ、日本の非人道的イメージを拡散している。アメリカに建てられている少女像(の解説文)もそうである。
 「自国の正義」によっていわゆる「歴史問題」を政治問題化、国際問題化し、首脳会談も拒否するようになっているのは異常である。日米韓の首脳会談が開かれそうだが、会話がすれ違いそうで、日韓関係に何かが期待できるというような状況ではなさそうだ。