春は近い!

 昨日は暖かく、雨が降ったり強い風が吹いたりで春の嵐のようだった。おかげで雪は急速に消えてゆく。アスファルトの上を車で走るのが快適である。日脚が延びて朝は6時半には明るくなり、一日が長く感じられる。もうすぐ春だなあ。植物はもう春の準備が出来ている。花芽が膨らんでいる。落葉樹は葉を茂らせようとし、雑草すら雪の下で耐えている。
 こういった四季の変化が、日本人の気質を形成するのに大きな役割を果たしているのは確かだろう。

 さて、定演の台本選定だが、ここ数日は中屋敷法仁の作品を読んでいる。なかなか「衝撃的」なものもある。彼の劇団「柿食う客」の上演はいくつか動画投稿サイトで見られるが、装置や小道具はほぼないようで、舞台もそう広くは使わないようだ。問題は女子だけでやれる脚本があるかということだが、女子が登場するにしても、高校生の演技でこなせるようなもんじゃない気がする。
 自分は渡辺えりさんの(部の大先輩なのでさんづけ)『月の上の夜』を推しているのだが、はてさて、どこに落ち着くのやら。(大先輩という割には、これまで彼女の作品を上演した記録がない…)





 「帝国の慰安婦」を書いた朴裕河(パク・ユハ)教授の裁判で無罪判決が出た。ひとまずは理性で踏みとどまったというところか。日本軍慰安婦の名誉を毀損したという訴えだが、客観的で学術的な研究の結果に対する親日糾弾的な告訴は見当違いではないのか。

 慰安婦問題についての日韓合意も、いわゆる「平和の少女像」は撤去されず、総領事館前にも新たに建てられ、最初は撤去した市区も世論?の圧力に屈して黙認、さらには合法化さえしようとしている。地方の首長が領土紛争の地、竹島を訪問したり、もう政府と世論は対立・分裂していてあぶなっかしい限りである。新大統領はどの候補を見ても反日で、日韓合意など破棄し、日本を敵視するようなことを言っている。冗談ではなく、南北朝鮮の戦争の前に日韓の武力衝突が起きそうである。

 韓国の世論は反日無罪、親日は悪というのが「常識」のようで、歴史的事実さえもその観点から感情的に批判される。数百年の間対馬で信仰の対象になっていた仏像が韓国人によって盗み出され、それが600年前に高麗から倭寇によって略奪されたものだとして、もとあった寺に戻せとの判決が出た。これはもうあきれるしかないことである。学問的に、不正に持ち出された盗品であると判明した時点で、交渉により返還を要求するのが筋だろう。日本側の伝承では、李氏朝鮮の激しい廃仏から逃れるために伝来したとも言われているようだ。この仏教弾圧のため、韓国には満足な仏教遺物がないのだ。多くの仏像が日本にあるのは正式な伝来と、この弾圧からの避難ということによるのだろう。
 韓国仏教がどんなものか、以前には宗派間で暴力的な争いをしていたこともある。本当に人々が信仰の対象とするなら返還して良いのかも知れないが、今の状況は、ただ仏像の骨董的価値を見て取り返してやろうという感覚ではないのか。