涼しい

 涼しいので長袖でいる。
 
 台本も進んでいないのに別のことをしている。創作脚本集に収録する昭和49年度東北大会の台本を、ワープロで起こした。最初、和文タイプの印刷に慣れなくて(誤字も多いようだ)、独白が多いのでおっくうな気持ちで始めたのだった。しかし、だんだんひきこまれて、打つのが止められなくなってしまった。この登場人物たちの先が知りたくて、というか、感情移入してしまって、どんどん打った。あまり同じ姿勢を続けたので右手が固まるような感じだ。
 しかし、他人様の台本を一字一句そのままに書き写すという作業は、ある意味、大変な勉強になる。若い頃にストーリーマンガの模写(楠勝平)をしたことがあるが、それと同じような効果がある。自分の筆ではこう書くだろうがそうなっていない、という部分が大事だ。そうではなくてこう書く、そこが自分にはないところだからだ。
 
 『京子よ泣くな』 高度成長期の東北から多くの農民が出稼ぎに出た。一冬帰らぬ父親を待つ家族の話だ。西村山郡の一山村を舞台に、高校受験をひかえた女の子が、母までも出稼ぎに行くという中で、祖母と妹を支えて頑張る。
 台詞が方言で書いてあるので濁音が多い。他県の方が読んだらわけがわからないかもしれない。ただ、父母と手紙のやりとりをする設定があり、書き言葉は標準語なのでわかるようになっている。
 
 重厚な芝居の骨格があるというか、北海道の森一生先生でしたか、全国大会でよくみる機会のあった方の作品に似た雰囲気を感じました。
 
 時代を映した作品だ。時代感としては日活の映画、『キューポラのある町』とか『にあんちゃん』を思い起こさせる。この作品の時代は映画よりもっと新しいですが。
 多くの県内高校演劇関係者に記憶され、残されるべき作品がたくさんあることを強く感じる。もっと発掘?する努力があるべきだろう。
 
 
 ちなみに自分は、日活の青春?映画では『非行少女』が大好きだ。浦山桐郎監督、和泉雅子主演。もう日本映画の中でも最も高いレベルで好きな作品。当時15才?の和泉雅子の演技、表情にまいった。公開時に観たわけではないですが。
 
 
 今日の部活はオーディション。台本は完成していないけど。夕方から観劇、『広島に原爆を落とす日』。