部活近況

 校内合唱コンクールの練習がクラス単位で行われているため、部員の集まりはよくない。来た者から定演の装置のバラシをしている。これが、人が乗るために結構頑丈に作ってあるので難儀している。
 自分は結構、釘の本数を少なくして作る方だが、今回装置を担当してくれた3年生は真面目に2本ずつ釘を打ってくれたのだ。
 合唱コンクールは20日、県民会館にて。それが終われば期末テスト向けに部活休止で勉強となる。
 
 『ガラスの動物園』の感想文、生徒14人分をメールに添付し、オフィス3○○宛てに送った。渡辺えりさんから返信。ちょうど2本同時並行の公演が終わったところで、タイミングとしては良かったようだ。メールを部室に掲示して部員に見せる。
 校長にも生徒の感想文を見せる。校長は地元新聞に書評的な文章を連載しており、先日、『ガラスの動物園』についても書いている。それを渡辺えりさんにも送っている。そもそも、えりさんから30冊寄贈のお話を受けたのは校長なのである。
 
 
 県内の高校演劇でも、毎年たくさんの創作脚本が作られている。しかし、それらを読むことは出来ない。そして忘れられていく。あまりにもったいないので、創作脚本集を年度ごとに作ったらどうかと思って顧問の方々に企画を提案した。賛同してくれた顧問から数本の作品が寄せられている。これらはそのままCDに収めて、賛同された方に実費でお渡しする。印刷物でないから、簡単に製作できる。
 しかし、いずれも顧問創作の作品ばかりで、生徒創作がない。個人的に始めた私的企画なので、網羅的に収録する必要もないし、また、収録するかしないかをその作品の巧拙で判断する気もないのだが、どうも片手落ちのような感じがする。生徒部員にも読ませて、創作の勉強の一助になればという目論見もあるので、ぜひ入れたいところではある。7月いっぱいで締め切って第1集をまとめる予定。
 
 
 2年生のLHRで講演会。自分も聴きに行く。講師は75歳の伊藤あさみさんという県内の方で、小児麻痺で両手がまったく動かない方である。その半生を訥々と方言交じりで語る。もう何度も講演を繰り返されているのだが、標準語での話し方は苦手のようだった。全く学校教育を受ける機会がなく、字も計算も、兄弟や更生作業所の人から教わっている。しかし、身の回りのことから家事、育児のすべてを足だけでやってきたのだ。厳しく彼女を育て自立させた母親も103歳でご健在であるという。
 以前にもサリドマイド被害者の、「典子は今」で有名な方を招いて全校生徒でお話を聞いているが、今回は学年という規模で、事前学習もあり、1時間50分に及んだ講演会は、より生徒に浸透するものではあった。「子供を半端に育てるな」という言葉が、強く印象に残った。