キネマの天地 作、井上ひさし 演出、栗山民也
平成23年10月10日(月) 14:00開演 16:25分ころ終演 途中休憩15分
川西町フレンドリープラザ 入場数 ほぼ満席(キャパ700) 入場料5000円(電話予約)
フレンドリープラザのインフォメーション
緞帳開いている。舞台の上はホリゾントの上がった劇場の舞台という設定。この芝居自体がそもそも劇中劇、というか劇を演じている劇という設定なので、合っている。
奥の壁面に下手階段から上る犬走り。上・下袖辺りに書き割りや道具、スポットライトなどがゴチャゴチャ置いてある。中央奥の壁に開閉する鉄扉。後で犬走りや仮のサスから舞台に照明が当たる。フットライトが独特の効果を生んでいる。
下手袖から、幅2間半ほど奥行き1間ほどの台が引き出されて、そこが劇中劇の畳の部屋となる。
休憩中は4間幅ほどの白い幕が下りてくる。
お話は昭和10年、映画監督の奥さんである女優が舞台稽古の最中に急死した事件のほぼ1年後。監督は奥さんの死を青酸カリによる他殺と信じ、奥さんの最期の日記にあったイニシャルと同じスター女優4人を集めて犯人捜しをするというもの。それを追及する役の刑事が実は売れない役者ということで、会話は役者論、演劇論、芸術論となっていく。そして実は、本当の目的は…。
「芝居は人間賛歌!」「嘘を真実に化けさせるのが芝居!」
これは芝居を作る者の苦悩、奮闘、誇りを言わんが為の劇であろう。だから、ストーリーはいやに七面倒くさくて捻りすぎの感がある(ように作ってある)。
役者さんたち、特に女優さんは4人とも素敵で、見事でした。木場さんはいつもながら素晴らしい台詞でした。皆さん良く声が聞こえましたが、少しはマイクで拾っているんだよなあきっと(エコーがかかった所があった)。
前半1時間10分があっという間に過ぎ去った。後半は、女優連が去ってからの男性3人の部分が少し余計な感じがしてしまった。いや全然良いんだけど。木場さんの役にそれほど負わせると、女優さんたちの芝居が褪せちゃうんじゃないか…(なんて)。