漢劇WARRIORS 第3回公演 「明日は模範囚」

 8月28日(土)18:00~(昼夜2回公演) 山形市中央公民館大ホール 上演時間90分 入場料1000円(高校生以下無料)
 緞帳を上げた舞台に、奥5間上・下1間のパネル(高さ1間半)で灰色の壁が作ってある。刑務所の作業室か、「安全第一」の貼り紙がある。下手の壁に高さ1間のドア。その側に椅子2脚。中央壁際に段ボールが積んである(中に人が入れるようになっている)。壁の前にベッドくらいの木の台があって腰掛けられるようになっている。上手壁の前に「無断使用禁止」の掲示があって、デッキブラシが7本くらい置いてある。囚人たちがそのデッキブラシを使ってそろって掃除するのが、ミュージカルというかダンスになっているのがおもしろい。囚人たちが監獄で劇の練習をする。これを「監劇」という。出入りはドアの他に、上下の1袖と客席への階段から登退場する。
 看守の佐藤を演じている佐藤陽介が漢劇warriorsのリーダーで、アクションが非常に達者である。今回もちょっとだけ披露しているが、その動きは見事である。
 新しい看守平久保がやってきて話が動き出す。囚人を信用しない平久保は手紙を検閲する。反感を懐く囚人たち。青野の手紙を紛失した平久保は、青野に対し、お前は見所があるからあえて手紙を渡さないのだ、模範囚になれば返してやる。早く出所させてやるとごまかす。しかし何をしても返してもらえない青野は、仲間の助けを得て脱獄を決意する。やがて監劇が始まり、マフィア風さるかに合戦(おもしろい)が上演される中、脱獄が行われようとする。音響がよく仕事をしている。
 話の展開は、座付き作者清野和也の味が出ている。ただ、話の原動力が「偽医者をしていて診ていた女児からの手紙を読めず、病状が心配で脱獄する」では弱いような気がする。また、その手紙を佐藤が隠し、最後になって渡すというのも釈然としない。しかし、勢いで持って行くので、そんな疑問は忘れてしまう。観客はおおむね満足して帰ったようだ。