今年度(平成29年度)の山形県大会で上演した作品。タイトルのとおり、「トシドンの放課後」に沿った作品である。原作者の上田先生とは連絡を取りながら、学校祭~地区大会~県大会の上演までこぎ着けることができた。上田先生は今年度、屋久島高校赴任2年目にして九州大会優秀賞第2席という結果を得ていらっしゃいます。
この作品は、演劇部室で「トシドンの放課後」を稽古している、という設定なので、原作は劇中劇のような形で現れる。演出役の子が中心になって演技をつけてゆくが、ラストシーンの解釈について考え悩み、これまでにない演出を行うことになる。それはどんな解釈なのか…。
登場人物には固有名詞はない。原作の役名で平野とかあかねは出てくるが、あとは「演出」であり「舞監」であり「照明」「音響」である。
それは、それぞれの部員たち(の役)に付随するものを極力排除したかったからだ。60分に収めるには、その各自の抱えるものを描写することに割く余裕がない。だから、この名作を「どのように演出してゆくか」という過程を見せる(疑似体験に近いか)、ただその一点に絞った。生身の高校生の抱える問題というようなものとの関連は一切ない。これは冒険というか無謀な挑戦だったかもしれない。果たしてそんな芝居が成立するのか(したのか)…。
まあ、お読み頂いた頃に、講師の方々からいただいた講評を掲載させていただきたいと思います。
脚本はドロップボックスにありますので、下のURLから移動してダウンロードしてください。
『JOY TO THE WORLD ~上田美和、作「トシドンの放課後」より』 https://yahoo.jp/box/4C_gXz