20180116雑感

 昨日の朝は寒かった。マイナス10度は山形市ではなかなか体験しない。しかし天気は良いので道路は乾いていく。今日も昼は晴れそうである。

 センター試験の自己採点結果が出るが、まだ他校との比較、全国的な傾向、平均点などがわからないのでなんともしようがない。大手予備校の平均点予測は出てきているが、正確なところはどうなのか。
 漢文についてみれば、文章で、人物のエピソードだった。抽象的な論ではなく、趣味的な随筆でもなく、分かりやすい題材ではなかったかと思う。自分で解いてみて、選択に迷うところはなかった。


 今読んでいる本の話。
 「朝鮮開国と日清戦争アメリカはなぜ日本を支持し、朝鮮を見限ったか」渡部惣樹、著(草思社)。
 これはずっと不思議だったことへの解答として、目から鱗的な感じで読んでいる。
 日本が開国してすぐに朝鮮の開国に乗り出したのはなぜか。一般的に、自分も西欧と同じになろうとして植民地侵略を真似た、というような解釈がある。江戸時代末期からすでにカムチャッカ半島、あるいは満州への国土拡大論が見られたが、それが実際の動きになった、というような解釈。
 しかし、明治初期の日朝交渉の過程を具体的に一次資料に沿って見ていくと、かならずしもそういう動きではないように思われるのも確かだった。あるいは征韓論に関わる明治六年政変の実態が、単純な内治派×外征派ではないことも予想されるが、なかなか納得のゆく説明が得られないでいた。
 この著作では、アメリカやイギリス、フランスの対アジア政策の中での日本の近代化という視点から説明されるが、日本と朝鮮、あるいは清との関係だけでは理解できない部分が、よりグローバルな視点から解き明かされていく。
 こうしてみると、日本はアメリカとの出会いからしてすでに、その指導の下、現代の世界史にデビューしたことが分かる。そして朝鮮に関わる問題が日本の近代化の過程に大きな影響を与えたこともよく分かる。