今日は満月

 県大会の生徒講評委員講評をいただきました。
 昨年の東北大会にならってか、各委員の発言そのままの記録です。誰かが責任を持ってまとめるという形になっていません。劇評という体裁を期待していたむきには少し残念なことです。
 昨年東北大会に出場された顧問の方が、最初に方向付けをされたということですが、昨年の形態がいつもの東北大会と違うものだったので、それにならう必要はなかったと思うのですが。
 
 とにかく、うちの上演に対する講評を掲載します。
 
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○幕開き、ロボットの襲撃が迫力があった。ロボット役の口調はロボットらしかった。しかしロボットでありながら感情があるという部分が垣間見えた。
 
○無感情な部分と感情のある部分の演じわけがよかった。
 
○「綾の鼓」の話が理解できなかった。
 
○ルルには本当に感情が芽生えたのか、それとも故障してしまっていたのか考えさせられた。ロボットがいるために人間が人間らしく生きられない、考えさせられた。
 
○ロボットの完成度がすばらしかった。ルルの包帯のメイクもすばらしく、あの状態で(顔が覆われた状態で)声が良く通っていた。
 
○最後にハルナから叩かれているルルの様子から、人間らしい感情がルルに芽生えていたことが伝わってきた。
 
○調査官ロボットやその他のロボットを見ていると、作者の作るロボットには個性があるのかなと感じた。百年後の未来は明るくないという世界観で作られているのだろうか。
 
○終盤、ルルが何度も「夢が見たい」といっていたが、ルルの見たい夢というのは何なのだろうか ハルナと過ごした日々を指しているのか、ハルナと過ごした日々を忘れるために夢を見たいのか。コモンスペースとはなんなのか。
 
○最初のロボットの襲撃は本当に映画のようだった。ロボットへの感情の芽生えは本当の感情なのか、単なる故障なのか、考えると奥が深いと思った。
 
○序盤のつかみがよかった。照明がよかった。
 
○終盤、人は失敗するから成長できるのだと感じた。
 
○序盤は本当に映画のようだった。ロボットの感情の芽生えを感じた。悲鳴は良く聞こえた。
 
○ドアが自動ドアでよかった。ハルナがルルを人間としてみている。
 
○回想のシーンが回想シーンなのだとわかった。ロボットの個性も感じられた。
 
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 ありがとうございました。みなさんよく観ていただいてうれしいです。
 
 余計なことですが…
 8番目の方の発言あたりまでに司会者や顧問の方から議論の深まる方へ導いていただいていたら、もう少し面白い展開になったかも知れません。「全くの生徒任せ」が生徒講評委員会のあるべき姿というわけではありませんから。
 
 
 蛇足ですが…
 小野小町の話が出て来ますが、彼女の詠んだ和歌に「夢」に関わるものが三首あります。
 
  思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを
  うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものは頼み初めてき
  いとせめて恋しき時はぬばたまの夜の衣を返してぞ着る
 
 ルルの気持ち(ハルナの気持ちでもあるのですが)は、この和歌のようなものだったのでしょうか。
 
 「眠りの森の美女(眠り姫)」の話も、どこかで響き合っているのかもしれません。