今日も暑い

 午後、水谷俊之監督が奥様と来校。校長とともに酷暑の部室で稽古を見ていただく。気休めにすぎないが借りてきた扇風機を向ける。役者には工場扇(ロミ男)。キャスティングから1週間、あるだけの台本を、場面つなぎでやってみる。37分。暗転部分の演技(があるのです)をすべて省いてはあるものの、予想以上に短かった。稽古ができていないから当然だが。
 
 その後、監督からお話を聞く。ここに来ることになったいきさつから、今やった芝居(数日前に未完成台本を送っている)の感想、30年やってきた仕事の思い出話など1時間近く話していただいた。奥様が本校OGで、太極拳の師範ということで、奥様からも身体性という面から今の芝居についての示唆に富む感想をいただく。まことにありがとうございました。
 
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         セットの前に立ち、生徒に話す監督。…セット、簡素ですねえ。
 
 創作活動をしているプロの方の目はすごい。こんな脚本の、それでもなにかしら存在する勘所をズバリと指摘してくる。奥様もそうだった。生徒はこれから目指すべき方向をはっきりと示してもらった感じだろう。
 自分もそうだ。かすかな光に向かって手探りで書き進んできたものに、大きなまとまりと意味づけを見いだしてくれた。それを明確な言葉で言ってもらえたということがどれほどありがたく、すごいことか。
 大会でも思うのだが、ご自分で創作活動をされている(現役の)方の講評はすごい(「すごい」ばかりですが)。申し訳ないが、評論活動ばかりという方の場合は、そこまで深くは見通せていないのではないかと感じることが多い。書いて、演出しての苦闘、挫折を経ているか否か…。