第36回県高校演劇指導者講習会 兼 第19回県高校演劇生徒リーダー研修会

 平成26年2月1日(土)・2日(日) 鶴岡市湯野浜温泉 ホテル海麓園
 講師 清野和男(NPO法人かがやき)
 「たった一つの創作劇を作り、楽しさを味わおう!」 
 
 脚本の書き方、劇の作り方を講義と実践で指導。
 当初、参加生徒全員に課題が与えられた。設定が示され、それに沿って起承転結のあらすじと、登場人物の細かい設定を考えて提出するということで、それを50部印刷して持参した。
 20数人の生徒がそれぞれに考えてきた話を、2~3のグループ毎にPCでまとめるというような内容だった。ずっと以前に、高橋いさお氏が講師で脚本の読み方(サブテキストの作り方)を拝聴したことがあるが、脚本を書くというのは初めてではないか。
 しかし、実際問題としてグループ創作は無理だと判断されたのか、結局は講師が書いてきた脚本の穴あき部分を生徒が埋めるという形になっていた。
 研修と平行して顧問団が別室で臨時顧問会議を開いている間に、生徒は全員キャスティングされて読みに入っていた。ここからは荒立ち、立ちと稽古が進んで、2日目には一部衣装まで着けて発表するという段取りになっていた。音響も照明(500W1本)も準備してあった。
 
 県内全域の部員が合同で一つの短い芝居を作るという試みは面白い。
 ただ、当初の目論見のように、生徒自身が脚本を書き、演出するという実践も捨てがたい。
 また、脚本の一部分(の台詞のやりとり)を作るのと、全体の構成を考えて伏線を張ったりするのとではかなり違う努力と感性が必要になる。
 今回の実践でも、脚本の読み取り不足があるのではないかと感じた。
 
 宝くじ売り場の売り子と、落とし主とされた女2は裏でグルになっており、示し合わせて当選金を山分けした。本当の落とし主は実はラストに登場するみすぼらしい男3であった、というように自分には読めたのだが、そういう演出にはなっていなかった。
 
 5月の講習会でも演技応用班は短い台本を使って芝居を作る(照明・音響のスタッフ班も同時に)という形をとる意向であるとのこと。一昨年、その前年と最北村山地区でやったような形式である。この方が講習としてはより実際的であろう。
 
 この時期、私立高校は受験に重なっていて参加できない。もう1週下げたらいいのではないかと思うが、各校の冬季公演と重なってきてしまうのでやはり参加できない部は出てしまうだろう。
 
 暖冬なのか、庄内平野には雪が無く、穏やかな天気。2日目は雨という状況。豪雪で中止になった年もあるのに。