川西町演劇研究会×やまがたみらい座 全七回千秋楽公演

 「父と暮せば」 作、井上ひさし  演出、渡部ギュウ
 平成25年9月29日(日) 13:30開場 14:00開演 15:26終演
 山形県生涯学習センター遊学館2階ホール 入場料1000円  入場数100人くらい
 
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 5月から県内各地を回り、6回目?の上演。意欲的な活動である。
 父親役を川西町演劇研究会の方が、娘役をやまがたみらい座の方が演じている。川西町演劇研究会は井上ひさしの演劇学校を出た古川氏ご夫妻が中心のようである。
 
 上の写真はチラシだが、セットの様子がわかる。もちろんこのような古民家ではないので、のれんや夏障子、葦簀、襖などが立てられているだけである。ホリゾント全体が見える。平台のベタ置きで間口3間2尺、奥行き2間?くらいの部屋が作られる。けこみはない。このホールは客席が低いので尺高の座敷にするとかえって見づらくなる。
 中央に下げられたのれんから出入りする。下手袖中に風呂場の設定(外か)。部屋の下手に瀬戸火鉢、そこに蓋のない羽釜。大きな衝立がありその裏が台所。中央に3畳の薄縁、卓袱台(丸い)。上手に小机、奥に低い本棚? 
 細い枠に吊られたのれんの上手に腰板障子(桟が細かく、古い感じ)、これは左右対称に下手にもある。その上手に襖があるが、これが押入の設定である。ただ、立て掛けてあるだけで、引いて開けるのではない。横から座布団を取り出したりするのでやや設定が不明。夏障子(簾になっている)と葦簀が中割り幕まで続く。
 小道具は良くそろえてあるが、団扇の顔はもっとはっきり筆で描いたらいいかと思った。バケツなどが真新しく、アルミの片手鍋などあるようだったのが時代色としてどうか。(ダメ出しになっていますね、すみません)
 
 最初、父の声が届きにくかったが次第に慣れた。娘役の方はかなり上手かった。学生の団体と違って大人の芝居である。若い人にはなかなか出来ない感情の込め方ができる。感情の表現幅が広く、深い。それに触発されて観客の感情も動く。
 暗転はホリゾントを青くして見せている。
 とにかく脚本、台詞が良い。やっぱり芝居は台詞だろう。演出は丁寧である。ただ、こまつ座とは違って泣きが多いようには感じた。アマチュアだからこの方が良いのかも知れない。でも観客のくすぐりはいらないかも。音響や照明はごく一部だが違和感のある部分があった。
 ラストが少し不鮮明な終わり方だったかも知れない。恋人の存在など
 
              下の写真はパンフレット。
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 なお、父親役の古川氏は小説家深町秋生の父であるとのこと。
 
 
 今日は新庄でも新庄演劇研究会の第46回定期公演があったはず。
 「二人の長い影」 作、山田太一 演出、高山満男
 新庄市民文化会館大ホール