ずっと寒い。

 寒い。最低気温が-7℃とか-8℃とか、厳しい。明日は最高気温が零下だ。気温が低いせいか雪はサラサラで軽い。風が強くないのが幸いだ。
 3年生は3校時にセンター試験の出陣式。TUYが取材に来て、夕方放送していた。テロップで校長の名前の字が間違っていた…。
 2年生はこの時期に合わせて模擬試験。今日6時までと明日4時まで。1年生も明日、模試で3時まで。その後に部活をすると言っているが、どうなんだろう。
 
 アトリエ公演(部室での練習上演)を2月17日(金)に予定している。台本は生徒が、数年前の「季刊高校演劇」全国大会特集号から選んだ。自分は何も言わないで任せている。生徒は「ノリとテンションの芝居です」と言うが、読んでいるのを聞くと、何だかよく分からない。数年前のTVコマーシャルや映画、お笑いの流行語が出てくるが、もう忘れている。生徒も小学生の頃のことなのであまり知らないのではないか? しかし、上手に読んではいる。
 「ノリとテンション」以外にも、もちろんテーマはあって、女子生徒の友情のようなものであるらしい。
 こういった作品はシンプルというかシングル・テーマで、非常に分かりやすい。悪く言えば底が浅い。ギャグの部分は、「バカやりあっているほどの仲の良さ」を見せたいのかもしれないが、ギャグを取り除いたら、残る部分、テーマの部分は少ない、貧弱である。また、台詞で「私ね、~」と、全てを語っている。
 自分としては、他の作品の方がいいんじゃないかと思ったりするが、まず今はすべてを生徒に任せる方針である。6月から12月まで、一つの作品にかかり切って、作者(自分)があれにもこれにも指図していたのだから、今回は生徒演出、生徒舞監に任せて勉強させたい。勉強だから上手く行かなくても構わない。自分たち自身でやってみて、何が大事なのかを体得させたい。
 
 
 
 東北大会の審査員講評
 大倉マヤ氏の講評が届きましたので掲載させていただきます。メールに添付されたままの文章です。
                                       
 
講評                                                    大倉マヤ       
 
 
各作品の講評の前に。
東北大会、すばらしかったです。何よりも、皆さんが演劇を自分たちの生きる力に使っているということが伝わって来て、作品の出来どうこうではなく、ここまで来た道のりそのものが、皆さんの財産であるということを痛感しました。
だから、もう何も言うことはない、というのが本音です。客席でぼんやり座っていた私より、皆さんのほうが素晴らしいのは間違いないのだから。
とはいえ、せっかくこのような場をいただいたので、この講評では、できるだけ皆さんの議論のきっかけになるようなことを書こうと思います。この意見を元に感じたことを話し合って、自分たちのやりたいことを確認するきっかけになればとても嬉しいです。話し合った結果、あの審査員、全然わかってねーってなるかもしれませんが、それはそれで、皆さんの表現のきっかけになると思うので、嬉しいです。
 
 
 
7.ささやき
 
本当にみんな同世代?高校生?と思うほど、キャラクターが造形されていて、静かな展開ながら、楽しく見られました。登場人物が女性だけという普通ならデメリットになりそうなところも、場面を台所に設定することで、男性はこの部屋の外にいると想像させてよかったです。
演技の点では、それぞれの、この場所に対する距離感をもっと細かく感じられるといいなと思いました。例えば、訪問客のみちこたち3人は、きっと葬儀というものにも慣れていないだろうし、こういう会館に足を踏み入れる機会もないでしょう。そういう不慣れな、しかもマナーが大切そうな場所に若者が踏み入れる、ということを具体的に想像すると、例えば、座ってもいいものかどうか、出された食べ物に手をつけていいものかどうか、どのくらいの音量で喋ればいいのか、誰か入って来たときに、立つべきなのか、そのままでいるべきなのか、などなど色々迷いがあるはずです。戯曲には、その役がとるべき行動が描かれていますが、俳優の演技は戯曲に書いてあるから、ではなく、その都度たくさんの選択肢から選んだ結果として、その行動になるというほうが、その登場人物がその場で本当に生きている人物のように感じられます。
また、距離感ということで言えば、登場人物同士の距離感の違いももっと細かく感じられるとよかったと思います。普段よく会っている人、久しぶりに会う人、初めて会う人、様々な関係の距離が戯曲には描かれていました。それによって、誰かの話を聞く時の態度ももっと変わって来るのではないかと思います。全員同じように静止して聞いている時間があるのがもったいなかったです。