山形3号第1回公演、ご観劇ありがとうございました。

 劇団「山形3号」第1回公演(3回上演)、無事終了しました。
 ご来場いただいた、のべ56人(57?)の方々には厚く御礼申し上げます。ご支援のカンパ、アンケートへのご協力も誠にありがとうございました。
 冷房の加減がうまく調節できず、寒いと感じられた方には申し訳ありませんでした。

 旗揚げといっても、4月の8日に最初の話し合いをして、2ヶ月半くらいで公演を打つというハードスケジュールでした。代表の自分がほぼ段取りを決め、3月に開いたばかりのguraを会場に決め、中央公民館を練習会場にして、土日に練習しました。

 キャストは全員が学生で、3月まであるいは去年まで高校演劇部員だった人たちですので、おたがい知っている仲でもあり、比較的すみやかに打ち解け合えたと思います。

 脚本は、旧顧問である自分の創作から数編選んで読んでもらい、朗読に適したものということで決めましたが、結果的に2本とも、生と死という重いテーマが背景にあり、全体的に、観るのがしんどいものになってしまったかもしれません。もっと軽い楽しいものも必要だと思います(そういうものを書くのは実は逆に難しいのですが)。

 予算面のこともあり、会場を借りての練習ができず、当日の仕込みから本番を通して、次第に会場の特性を把握していきましたが、やってみると予想外のことが多々ありました。
 guraのラウンジホールは石倉で、旧日本陸軍の弾薬庫だったものらしいのですが、非常に響きが良く、小さな声でもよく聞こえました。狭いので、残響で聞きにくくなることも無いようです。
 窓が完全には遮光できず、昼公演では暗転ができません。したがって照明も効きません。夏以外の夜公演であれば、暗転も可能でしょう。照明はスタンドを置くとさらに狭くなるし、上から吊るには、三角屋根の形なりに梁が斜めなのでなかなか難しいように思います。
 トイレが付設されているのですが、外からも出入りできるので、24日のように広場でマルシェなどが行われると、その客が出入りし、結構うるさかったです。「上演中につきお静かに願います」の貼り紙が必要だったと思います。
 30席を予定していましたが、備品の椅子がプラスチック製でやや幅広のデザインのため、20席程度でいっぱいになりました。それでも少しキャストが前に出ると客と接触しそうになりました。その近さに、舞台のある会場でしか観劇したことが無い方は戸惑われたかもしれません(テント芝居や小劇場ですと客席はこんな距離感でしょうが)。

 まずはとにかくやってみよう! と、走り出してからいろいろ考えた部分もあって、次回に向けて改善すべき点は非常に多かったです。

 台本と椅子と音響だけあれば、身一つで、費用もお安く、短期間で出来る、という安易な考えでの出発ではありますが、目指しているところは、他の歴史あるアマチュア劇団さんの多くが年一回公演であるのを、もっと公演の頻度を高め、ロング・ランのようにして認知度を高めていくというような方向なのです。また、劇団自前の創作を上演する団体と既成台本だけ上演する団体とがありますが、この劇団のカラーとして、創作中心でいきたいと思っています。
 当然、出し物は再演が多くなるでしょう。今回のアンケートでみると、「再演を観たい」という方が7割程度いることが分かりました。
 リピーターを含め、新たな観客を開拓する方法として、客席少数の会場でロングランするということを考えているわけです。山形市を、歩いていたら劇をやっているのでふらっと寄ってみた、的なことができる町にしたいなどとも夢想するのです。
 ただ、毎日1回20人の観客だと、入場料は1000円いただかないとペイしません。今回の公演は無料でしたが、アンケートでは今回の公演に対する評価として、仮に金額で示してもらった結果、1000円前後は11人、500円前後は14人ということで、悩ましくなります。1000円にしたら足が遠のく方も多いでしょうから。
 ロングランといっても、キャスト・スタッフは学校もアルバイトも仕事もあるわけですから、そう長くはできないでしょう。そこで、ダブルキャスト、あるいは複数の出し物を交代しながら上演するということも、もしかしたら考えられるかもしれません。そのためには複数のチームを作る多くの劇団員を抱える必要がありますし、稽古期間がダブるので稽古場も複数考えなければならないかもしれません。

 ああ、いろいろ困難な壁がありますが、なんとか実現への道を探していきたいと思います。