県生徒講習会2015

 最初に、県高校演劇創作脚本集第3集がこの講習会に間に合わなかったことをお詫びします。
 ぜひ掲載したいと思っている作品を入手するのに手間取り、さらにその台本のデータが残っておらず、書き込みの多い台本からデータに起こす作業が必要だったからです。
 秋の県大会会場で配布することになりますので、春の定期公演で創作脚本を上演する高校さんからの寄稿も歓迎します。


 開会式  県高文連演劇専門部長(県高校演劇協議会会長)挨拶(後が講師の方々)
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 5月9~10日の1泊2日で行われた県生徒講習会。今年の参加者数は390人(名簿から)。450人以上だった頃から見れば減少傾向が見られる。新入部員ゼロの部も散見される。
 生徒数の減少に伴い、部の数自体が減っている。学校の統廃合によってなくなる場合もある。生徒の数が減れば自動的に教員の数も減る。部を減らさなければ顧問を当てられない。
 演劇部と放送部を一つにする手もよく使われる。活動内容が似ているということだろう。放送は演劇に比して全国大会への参加が容易だし(県代表で行けるし、アナウンス・朗読・番組と部門も多い)、経費もかからないから、どうしてもそちらに重きが置かれてしまう。
 地区によっては4校が3校になってしまい、現行の県大会規定では代表が1校になってしまう可能性もある。

 県内で演劇をやる部員全員が交流する機会はここしかない。県大会に出場できる部は半数だからだ。開催地区の部員は運営に関わるので一部上演を観られるとしても、他地区であれば県大会を観劇しに行くことすら難しい。地区大会で終わる彼ら彼女らの高校演劇界は実に狭い。まあそれはどんな部活動にも言えることではあろうが。

 長く続いている県生徒講習会。コーディネートしてくれる「NPO法人かがやき」さんに負う所大である。コース分けも固定化しているが、講習の実は、なんといっても講師の力量にかかっている。
 それは高い専門性を持つということもそうだが、生徒に対する教育力というか、人に教えるということへの熱意、向き不向きが大いに関係していると思う。そういう面では、ボーカル班のすばらしさは毎年痛感させられる。
 もちろん、技術は一日やそこらで伝えきれる物ではないから、本当の基本だけを教えることになるのかもしれない。付け焼き刃を嫌うのかもしれない。しかし部員は明日の公演に必要な知識と技術を求めている。理論や歴史は迂遠と感じるかも知れない。より実践的な講習を欲しているのではないか。