いや暑い…

 24日(水)は恒例の校内合唱コンクールだった。快晴のもと、早朝から会場周辺に集まった生徒たちはクラス毎に練習をして開館を待つ。うちの部は照明担当だが、舞台と客席を交互に明るくするだけの仕事だ。1年生には卓の前に座っていることに慣れるという目的もある。
 今年も3年生が優勝。しかし、5位以内に2年生が2クラス入った。1年生もけっこう良い声をしている。全般に体格が良いせいもあるかもしれない。

 課題曲3曲から1曲を選ぶ。10クラス近くが同じ曲を選ぶと、さまざまな違いがわかる。指揮者のその曲に対する解釈の違いも大きく出る。他と変えようと工夫を凝らしたと言えるかも知れない。それはそれで面白いし、指揮者の解釈の独自性は大事なことだ。ただ、その工夫が、音楽的に成功しているかどうかはまた別のことなのだろう。講評で、クレッシェンドがおしつけがましいのとそうでないのとの違いが言われていた。やはり、気持ちがこもって自然に出るものが大切で、それを伝えるためにも言葉がはっきり聞き取れなければならないと。 

 同じ楽譜なのに表現が違うというのは、音楽だけではなく、芝居でも同じだ。同じ脚本で、同じ台詞を言うのだが、演出家、役者が変わればできた芝居はかなり違ったものになる。
 一方、高校演劇の大会でよく見る作品群は、あまりに多くの回数演じられているためか(というより、脚本の要求するものが明確なためか)スタンダードな演出が定着している感もある。前に観た他校の演出をなぞるということもあるかもしれない。そこでは、脚本の精密な読みから立ち上げるという段階が、比較的軽く思われているのではないだろうか。
 そして芝居全体のバランスとか、演劇的表現の特徴とかを理解するにはやはり経験が必要なのだろう。