メモ

 ノーベル平和賞を受けた故佐藤栄作首相は在任中11回、靖国神社を参拝している。
 
 戦前は別格官幣社で勅祭社であった靖国神社には今でも春・秋の例大祭に勅使が赴いている。
 
 靖国神社には、A級(A類)戦犯で処刑死、獄死した14人の他、B・C級(B・C類)戦犯で刑死した多くの人々も祀られている。その中には当時日本国民だった朝鮮や台湾の人も含まれている。
 日本国は朝鮮国と戦ったわけではないから、韓国は戦勝国ではないし、どちらかといえば日本国民として米英と戦った側なのである。
 
 A級戦犯は皇太子の(つまり平成天皇の)誕生日に絞首刑に処せられ、火葬の後、遺灰は海に捨てられた。天皇誕生日が彼らの命日になる。戦勝国による一方的(報復的)裁判だからそういう仕打ちになっている。
 B・C級戦犯は関係各国で裁判を受け、無罪になった人もいれば、根拠に乏しい証言によって一審制で死刑になった人もいる。戦争の相手である中華民国ではなく、戦後建国した中華人民共和国で裁かれ、刑死した人もいる。
 
 これらの人々は「戦犯」と呼ばれるが、日本においては犯罪者ではない。公務死という扱いである。全国戦没者慰霊祭でも遺族が招待されているはずだ。
 戦争は国家対国家の実力抗争であり、勝てば官軍である。ファンタジーのように善悪二元論で割り切れるようなものではない。「侵略」が「解放」と呼ばれることもあれば、その逆もある。
 
 
 「内閣総理大臣が参拝してはならない」という不文律が、外国から強制されて定着するのはおかしい。他国民にこのような心理的な網を掛けるのは恐ろしい戦略である。昨年の尖閣国有化の際に見せた反日暴動のような暴力の恐怖がその脅迫の実効性を支える。
 しかし日本はあのテロを乗り越えた。レアアースの輸出制限も乗り越えた。尖閣海域への度重なる領海侵犯・領空侵犯、自衛隊護衛艦・ヘリコプターへの火器管制レーダー照射、一方的かつ非常識な防空識別圏設定などをも堪え忍んだ。
 今回、首相は率先して勇気をもってこの網を破った。この結果、明日日曜日に、あのときのような反日暴動が起きるだろうか? 起きても起きなくてもかの国の政府は困るだろうが、起きても起きなくても、我々日本国民は新たに作り出される恐怖の心理攻撃にも屈することなく勝ち抜くことが出来るはずだ。