第12回アトリエ公演

 平成25年12月27日(金) 16:00開場 16:17開演 17:14終演  キャスト紹介2分くらい
 客席19席を用意。折りたたみパイプ椅子を2列に並べる。
 入場16人。教員(校長含む)7人、生徒4人、3年生部員5人。ありがとうございました。
 
 昨日までの通しはどうしても寝てしまったが、今日はカメラについているためもあって寝なかった。
 出来は? アンケートはさまざまであった。1年生の感想が、意外にと言うか、厳しい。
 でも、県大会まで演じ続けた役柄から脱却するためには必要な時間と場所だったと思う。
 お疲れさまでした。
 
 2年生の修学旅行後稽古を始めたが、期末考査の休みもあって実質1ヶ月。最後の土日を東北大会観劇に当てたのでちょっときつかっただろう。音楽部のクリスマス公演(音楽室)のように、終業式前の平日にやった年もあるのだが、そのためには県大会直後から動かなければならない。先を見据えた年間計画が必要。
 
 次の公演は4月28日(土)の第44回定期公演(山形市中央公民館)。
 その後は6月初旬の第13回アトリエ公演。8月末の学校祭公演、9月の地区大会である。
 その間に、5月の県生徒講習会、7月の地区生徒講習会がある。
 来年度も任用されたなら、顧問としてみていきたいと思っている。
 
 
 
【東北大会雑感】
 何もない広い舞台を広いと思わせずに使うことのできる部はすごいと思う。
 人数が多いということもあるが、動き、発声、距離感(関係性)、照明(奥まで見える)などの技術力も高い。それらが総合されて大きな空間をつかみ、制御している。
 大きな大会の場数を踏んでいるという経験の力もある。青森中央さんに至っては全国ツアーを敢行しているのだから、経験値はそこらの高校演劇部の比ではない。
 
 自分の地区、県内の多くの部がつくる舞台は、若干のパネルを立て、あるいは机や移動黒板だけで空間を作る。照明はサス明かりとトップ、時々ホリゾントというようなものだ。それでもその空間を十分に把握できない場合がある。
 顧問に経験があれば、あるいは誰かしらアドバイザーがいれば、大きなセットを組んだり、スモークを炊いて凝った照明を作る。ショーかライブのようなパーライトの照明効果で雰囲気を盛り上げる。部が(顧問が)こういう技術を持っているだけでも舞台表現の質が違ってくる。地区・県のレベルアップには顧問研修会が必要だ。
 
 舞台から客席に向かってのアピールの強さも感じた。正面切った演技や台詞は避けるようにという昔からのアドバイスは、しかしやはり原則(あるいは古いもの)なのであって、客席と一体化するためには強力な手段であるとあらためて思った。
 
 ドラマの作り方の違いが、舞台使いの違いになっている面はあるだろう。三一致の原則を守り、しっかりとセットを組み、舞台上でのリアルな会話の進行で見せるような芝居は古くさく感じられるのかもしれない。
 
 高校演劇の頂点がどこを目指しているか。それは特異な成果なのか、高校演劇一般に浸透していく普遍的な変化の先駆けなのか。と、妙なふうに考えてしまうのだった。
 
 
 「夢」について
 夢は芝居を作る上でとても便利なものだ。カズサの夢は過去の回想、かりんの夢は自分の中での(=観客の中での)現実の変換、現実の真相を表現する。
 後者の場合は、夢の部分が大きく、かりんは夢の外郭に取り囲まれている。これは巨大ロボットという外郭の中でもどかしい努力をする構造と二重になっている。巨大ロボットは原発に代表される科学技術の比喩であり、ドラえ…青いやつが道具を取り出すが役に立たないというのも、科学への皮肉な批判だろう。そこは脚本的にも演技的にも優れているのだが、この夢が覚めた後の処理が難しかったのかなと思う。