暑。夕立的雷雨。

 11~12日の県生徒講習会は、今年から夜9時まで指導という態勢で、雨の中生徒は自分の宿舎と他の旅館を移動。2日目の発表会。ボーカル班が年々充実してきている感じ。客席も一体になって、演劇を共にする仲間の意識が高揚する。
 月曜からは中間テスト前の部活休止期間。2年生に転部者が1名入ってくる。これで17人。
 
 
 今日午後、地区教科研。霞城セントラル3階の大会議室にて。途中から冷房が入ったので助かった。外は真夏と感じられた。講演会講師は池上冬樹氏。
 
 終了後、別会場にて教科歓迎会。校長が地区会長である関係から池上氏も同席。氏は山形在住で文芸評論活動をされている。氏が主催する「小説家になろう講座(山形)」からは、深町秋生柚月裕子、吉村龍一、黒木あるじ、壇上志保、織田啓一郎などがデビューしている。この講座で10年間研鑽を積んでデビューした人もいる。
 小説、出版業界の興味深い話をいろいろとお聞きする。文学賞の選考会、名だたる作家が選考委員だが、その前の候補作品を選ぶのが「下読み」。何人かの評論家に段ボール1箱ずつの作品が送られ、そこから絞って上げてやる。面白いのは、無作為に配分されたはずなのに傑作の箱、凡作の箱があるということ。ある人は傑作が多くて選考に悩み、ある人は凡作ばかりで選考に悩む。何でこんな凡作が選考会に出てくるんだと言われても、自分の読んだ箱ではこれが最高だったと言うしかない。これがつまり「運」である、と。なんとなく高校演劇と関連づけて考えてしまう。
 作家になりたい人の99%は「有名になりたい人」なのだそうだ。それでは作家にはなれない。人の顔を見ずに、自分の内側を見ることが大事である。小説を書かざるをえない「悩みの深い人」が作家になる。今のようにブログやツイッターで手軽に悩みをはらしてしまうと、いい作品はできない。ブログ、ツイッターは止めろ、ということだった。
 
 
 閉会後、氏の行きつけという店にM戸先生と2人で行く。マスターが教え子Y倉であることに喫驚。良い感じの店でアイリッシュコーヒー?が絶品だった。