少し安心する

 午前中雨。昨日までとはうってかわって寒い。部活も、サッカー部(もちろん女子)などは大変だ。
 
 演劇部は1年生7人と2年生3人(午後からは1人帰る)が活動。演出と助演出が1年生の面倒を見ているが、これが実にこまやかに適切なので素晴らしい。そのおかげもあってか1年生はめきめきと上達し、まさに筍が成長するように目に見えてうまくなっている。(2年生に対する3年生の指導も良かったのだろうなあ。このように上級生から下級生に連続していくと顧問も楽だ。こうなるのに4年ほどかかったということだ。)
 発声練習の様子を見ると、よく声が出ている。台詞になるとそれが生きていなかったのだ。それが昨日辺りから台詞も大きく言えるようになってきた。感情も「ふり」ではなくて、台本を読み込んだ上での感情になってきている。(作者としていろいろ説明したことも効いているか。)
 
 立ち稽古に入る。演出が大まかな動きをつける。舞台装置が未定なので考えながらやっているが、2年生2人はてきぱきと動くので、練習が停滞することはない。
 1年生は恥ずかしい気持ちを乗り越えて「演技する」ことに目覚めつつあるようだ。楽しそうである。1年生同士のコミュニケーションもとれている。おとなしくて小粒ではないかと思っていたが、それは遠慮していたのか猫を被っていたのか、少し安心する。それぞれの性格も少しずつ見えてくる。大会までに使えるようになってくれるとありがたい。
 ざっと一通り全10場を立ってみて終わり。午後3時を少し過ぎた。
 
 昨日、ひさしぶりに7時間以上寝たので気分がいい。部室に答案を持ち込んで、隅っこで採点しながら聞いたり見たりしていた。明日返却する分はどうにかなりそうである。
 
 帰宅して、前任校での再演のビデオを見直す。愛好会初の会館使用ということで、照明も音響も舞台もすべて初体験。ミスも多かった。リハーサルの方が台詞の間違いなど少なかった記憶がある。しかし、台本の理解は良くできていた。役者も良かった。彼らに初演のビデオを見せたら「つまらない」と言っていた。再演では動きが全然違った。感動も倍増だった。この本、読んだだけでは45分足らずで終わってしまうのだが、1時間近くになっていた。転換に手間取った分もあるが、いろいろ演出があったのだ。
 今の演出は、この動きに近づけるか。いつ再演のビデオを見せるか、タイミングをはかっている。
 
 大会向け台本の方はお預け。しかし、男性役を登場させないで男女の恋愛を描くってできるのか。これまでは父親を死なせたり、小学生程度の年齢で男子役を作ってなんとかしてきたが、今回はどうも困った。20代の男女の話で男役を出さない…。まあ、やっぱり死んでいる設定なんだけど。はたして女子校の限界?を破れるのか、なんて。没にするかもしれないのに…。