さわやかな日

 午前部活。天気もいいし、花粉症も大分治まってきたようなので、運動不足解消のため歩いて登校したら9時を過ぎてしまった。生徒はもう学校の回りを走っている。
 
 8人ずつに分かれてアトリエ公演の台本読み。役を取っかえ引っかえ読む。1年生の声が小さく、読み方も台詞になっていないが、それは当然だろう。2時間以上読んでいるうちに、1年生も次第に声が出てくるが、これは個人差があるから、まだまだ出ない子もいる。カラオケなどでもマイクに頼って歌う、細い声の人がいるが、あんな感じ。
 
 少し慣れてくると、必要以上に(不自然に)感情を込めようとする。強い言葉を強く言い、悲しい言葉を悲しげに読む。内容の流れと無関係に、字面に反応する。その浅さを指摘し、台本を深く読み込むべきことを教える。初心者は往々にして強く読むべき言葉とそうでない言葉とを逆に読んでしまう。
 1年生は、2・3年生の台詞を聞いて、その声量や気持ちの入れ方を感じ取る。1つの役を複数の人間が読むと、読む人によって違いが出る。それらを良く聞いているうちに場景が飲み込めてきて、どういうふうに読むのが適当か分かってくるはずだ。
 
 途中から、片方の班に椅子を出させ(部室に揃いの折り畳みパイプ椅子が10脚あるが2班分はない)座らせる(いつもは床に座って読んでいる)。自分の台詞の番になったら立ち、台詞を言う相手に向かわせる。相手を意識し、台本から顔を離すと、大分声の出方や台詞の言い方が違ってくるように思う。
 
 「外郎売り」や「アメンボ」はすでに生徒がコピーして持っていたので、まどみちお作の「あいうえおうた」をプリントして配ってみる。要は何でもいいが、自分の不得手な行を繰り返し練習することだ。芝居の第一は台詞であり、そのためにはまず発声と滑舌が必要となる。
 
 
 部室は南側ほぼ全面が窓で中庭に面している。東側もほぼ半分は窓なので部屋は明るく、庭の新緑が見えてきもちがいい。
 昨日焼いた定演のDVDを配るが、ソフトの調子が悪く、うまく開けないかも知れない。