今日も部室は閑散

 午前中は土曜スクールというので全員登校。自分は担当がないので、午後から部室に顔を出すと、1人しか居ない。みんな合唱の練習であると。仕方がないので提出物(問題集)の点検などする。ついでに衛生委員会向けの職員アンケートを印刷する。そういうのが今年の仕事なのだ。
 本県の高校演劇の行事は、5月に県生徒講習会兼春季合同発表会(内容は講習会の成果の発表)、6月に各校の校外自主公演(定期公演)、本地区では7月末に生徒講習会(だいたい、地区大会会場である市民会館の照明機材をいじらせてもらう年が多い)、9月に地区合同発表会(=地区大会、本県には今5地区あるが、内2地区は部の数が少なくなって、共同で開催している)、10月~11月に県合同発表会(=県大会、各地区持ち回りで開催)兼秋期生徒講習会(県大会に出場しない高校でも公欠で来ることが可能)、2月に生徒リーダー研修会兼指導者講習会となっている。本地区では2月に校外自主公演をやる部も多い。
 地区大会の審査方法は、地区によって異なるが、他地区の顧問が1人、入るようになっている。本地区では、講師は2人で、審査は顧問全員と講師の投票によって行われる。昨年から、12校中5校が県大会に推薦されるので、講師は5票、顧問は4票を行使する。最高得票は14票になる。以前は、各校の発表について議論してから投票していたのだが、今は即投票で、結果が分かってから、みんなで話し合っている。どちらがいいものか。よくしゃべる人間の意見に引きずられないようにさっさと投票した方がいいのか。いろいろな観点から感想を述べあい、理解を深めてから投票するのがよいのか。
 ずっと以前には、投票結果が講師の意見に合わず、再投票がなされ、逆転したことがある。私のところが逆転で落ち、山形南高が上がった。これが平成3年「塩原町長選挙」の年だったと思う。結果的には山南は東北大会まで行ったので、講師の意見が正解だったのだが、そこと決選投票になったこちらは泣くに泣けない気持ちだった。出し物が生徒創作のミュージカルだったので、どれだけの時間をかけて作り上げたか、顧問は十分に分かっていたからだ。
 毎年10月ころに演劇鑑賞教室がある。これは地区の高校が組織を作っていて、まとまって開くもので、20~30ステージはやることになる。そこに来た劇団の役者さんから指導してもらう行事もあるのだが、その前年に、フォーリーズの「俺たちは天使じゃない」が来て、私の所の部だけ、劇団の役者さんとミニミュージカルを作って他校部員が見る前で発表することになった。たった5日間の練習だが、生徒たちは毎日放課後県民会館に通って、必死でついていった。5日間のシンデレラといった趣があった。発表は「俺天」の装置のままの舞台で、20分くらいだったろうか。みんなプロの役者相手によく歌い、踊り、台詞を言った。これも思い出深いのだが、その時の1年生が、翌年ミュージカルを創作して地区大会に出て、逆転落ちしたのである。(嘆息)
 彼女たちも今は結婚して、普通にお母さんや主婦をしているのだろうなあ。