あと9日(実質6日)

 とにかく寒い。明日はもっと寒い。この急な寒暖の変化で、生徒たちが体調を崩さないといいが。
 明日は演劇教室の生徒研修会。毎日同じ芝居の稽古だから、少しリフレッシュできていいかもしれない。他校の部員たちとも会えるし。
 何度も何度も同じ場面を稽古していると、何をどうすればいいのか見えにくくなってくる。夜、寝床で思いついた演出のアイデアが、朝になって考えてみるとやっぱりダメだとか、一方では台本について、ああも書けた、こうも書けたはずだという考えが浮かんでくる。しかしよく考えてみると、60分の芝居でできるものとしては現在の形が最良なのだという所に落ち着く。(90分あるとか、小説的に100頁も使って書くというなら話は別なのだが。)
 学校祭から地区大会までの7分間短縮は、2回見た保護者の感想で「余計な部分がなくなって凝縮された」という所である。地区大会を観ていただいたOG(昭和19年高女入学)の方は「昔を思い出して泣きました」と言ってくれたということだ。悪い方には変わっていなかったと思う。問題はここから先なのだ。やっぱり「影」のシーンを作りかえようとしているのだが、これができない。壁である。あと数日でこれが破れるのか破れないのか。日頃から体を自由に動かす訓練をもっとしておくべきだったなんて後悔まで浮かんでくる。迷いである。生徒を迷わせてはいけないのだが、生徒自身、今の演技では不十分だと分かっているので、もう一段上がるために顧問ともども苦闘しているのだ。妥協したくない、やっておけば良かったと後悔したくない、という思いが強い。
 時の運がないのか、これまで、どんなに良くできた(と思う)芝居でも県大会を抜けられなかった。偉そうなことを言うが、ブロック大会に出しても少しも遜色ない作品と思った時でも他校の後塵を拝してきた。ほんのわずかの差だと思うのだが、その差が永遠の遠さに思われる。
 今年も、生徒と一緒に頑張って、できる限りのことをして、あとは、結果は結果だと割り切るしかない。