引退した3年生を思う

 引退した3年生は3人である。一昨年4月に入部したのは今の部長1人だけだった。廃部の危機が近いのかと、顧問の自分さえ思ったが(その上の学年は3人、その上は6人、その上は10人以上いたから)、5月に1人、夏休み後にもう1人入部してくれたのだった。何かと苦しい時期を支えて部活動を維持してくれた3人である。1年生の時の地区大会では、今の部長と2番目に入部した子が、2年生の1人と拙作の3人芝居を演じた。幸いこれは県大会まで行くことが出来た。連続20年県大会出場である。
 彼女らが2年生になって、昨年4月の定期公演の出し物は甲府昭和高校中村先生の「全校ワックス」だった。部員数が少ないこともあって、装置なしの芝居にした(わけでもないが)。作ったのは掃除道具を下げる、キャスター付きの台だけ。それで幕開きと同時に観客は「あれ?」と思ったようだが、芝居が面白く、すぐに、素舞台が全く気にならなくなっていった。爆笑の中にも、今の高校生の人間関係を築く難しさが浮かんできて、すばらしい芝居だった。
 このときは3年生3人が全員キャストに付いた。今まで一度も舞台に立たなかった子も含めてだ。今年も3年生3人が主演。初めてキャストになった子が1人いるのも昨年と同じだが、この子らが予想外に好演してくれたのが嬉しい。
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 6月に予定している1年生のアトリエ公演(部室での公開練習)の出し物は、「スターライト・マジック」という、私の14~5年前の作品だ。題名からし成井豊っぽい。ちょうど9人のキャストなので、1年全員出演となりそうだ。本読みの段階で、いい感じの子が複数いる。なんとか、県大会上位まで行けるように育てていきたいものだ。