演劇集団舞台工房37th stage 2012新人公演

  『寸前家族~クレイジー・イヴ~』 作、八城 悠 演出、白井詩織
 平成24年11月24日(土)14時開演、15時40分ころ終演
 山形大学小白川キャンパス、サークル棟2階共同練習室 入場数20人くらい

 
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 招待券で入場 客席は平土間(畳が敷いてある)と椅子と台上の椅子の3段になっている。寒さ対策として小さな毛布が置いてある。
 3人の空き巣狙いが同時に同じ家に入ってしまったという発端。互いにごまかしあうが、結局みんな同じ穴のむじなと分かる。が、熱があって2階で寝ていたこの家の娘が起きてきて、またごまかしが始まる。さらに両親が帰ってくることで混乱に拍車がかかり、娘のつきあっている警官が立ち寄ることで極まる、と思うがさらに男女2人組の宝石強盗が警察に追われてこの家に隠れようと侵入し、銃を向けて全員を人質にする。
 ドタバタ喜劇である。9人の登場人物のうち数人が新入部員らしい。1年生はまだ台詞がうまく行き来しないので、声は大きいのだが、場面の意味がはっきり伝わらず、前半は眠くなってしまった。宝石強盗が登場してからは少し芝居が飛躍して面白くなったように思う。
 最初と最後にスクリーンが出て、タイトルを動画で映写する。この辺のつくりは映画的。稽古時のNGシーンなども見せてくれる。
 装置はよくできていた。幅3間、奥行き2間の座敷(居間?)。高さ1間半の壁、襖2枚(開閉する)。上手ドアを出て玄関へ。玄関には靴箱があり、玄関ドアは枠だけの素通し。下手奥に続く廊下。柱が3寸角程の角材でしっかりしている。鴨居も付けてある。座敷全体が尺高になっていて畳が敷いてある(12畳)。部屋はリアルに飾られている。下手の廊下の床板が開いて下から人が出てくる仕掛けがある。 照明は10数本の500㍗ライト。今回はセットの上方に文字幕のように細長い暗幕が吊ってあった。
 
 山形南高校の映画演劇研究部員が観に来ていた。ここ数年、継続的にOBが舞台工房に入っており、今年も一人舞台を踏んでいる。高校在学中の役柄とは随分違う役だったが面白く演じていた。
 新人の役者さんは、舞台が観客との目の前なので目線のやり場に困っていたような感じだった。