明日も30℃超

 地区大会、結果は僅差で並んでいる状態だった。全体的に底上げがなされているためだ。しかしドングリの背比べであるとも言える。だからこそ、県大会に行けない部は悔しい思いをしているだろう。
 得票数が少ないのは、主に舞台使いが適正にできていないことによる。もう何度も繰り返し書いていることだが、舞台全面を明るくして使おうとするとか、不自然なパネルの使い方のせいで芝居がうまく機能していない。抽象的な装置を使い回す場合も同様だ。どうして、いつまでもこういうレベルから脱却できないのか、実に不思議である。ちょっと工夫すればずっと良くなるだろう舞台が少なからずあった。
 
 もう一つは、舞台上で台詞が語られ、役者が動く(動かない場合もある)が、それが客席に伝わらないこと。成功している上演の際は、ホールの空気が緊密に舞台とつながっているものだが、観ていても何も伝わってこない場合、観客は眠くなる。「60分なら暗転は0~1回」などという教条的なことは言わないが、暗転の多用も、眠くなる一因である。
 リアリティーの不足。世界観、人間観、舞台の設定(装置、照明、音響)、人物造形、ストーリーのすべてに作品世界を支えるリアリティーがなければならない。それができていない。
 もちろんドラマだから、誇張も、都合のよい展開も必要だ。要は、そういうことが確かにあるという確信・安心感?を観客に持たせることだろう。
 
 県大会ではより接近したレベルの芝居が続くことになる。そして各校の特長が鮮明に現れる。楽しい限りではある。