暑い暑い

 各部の活動について、熱中症対策の確認がなされる。
 熱中症は恐ろしい。
 昔、自分の初任校で某運動部の生徒が熱中症で亡くなったことがあった。担任している学年の子だったので、見舞いというか、病室を訪れたが、入れなかった。入り口からは、チューブのつながったベッドにすがる家族の姿が見えた。生徒の名前を呼び続けるその姿に、とても声がかけられなかったのだ。
 その子は多臓器不全で、意識がもどることなく、亡くなった。それで熱中症の怖さを知った。
 
 明日から6日にかけて2人欠けるので、今日までが一段階。部員も頑張る。暑さもあるが、「心が磨り減る」(本人の言葉)台詞を言い続ける子は、やつれた感じだ。そんな重い台詞を言わせていることに、かわいそうな気もする。
 先日、監督から見ていただいたものより長くなっている。55頁だが、12場あったのを、8場までに組み直してある。一応完結している。書いてはあるが、どう演出したらいいかはこれからだ。
 
 監督からは、「キャスティングから1週間でこれだけできちゃうの! すごいね」と言っていただいた(もちろん挨拶のほめ言葉だ)が、うちの子たちは勘が良いので、すぐに、ある程度はできてしまう。だがそこまでで終わっては意味はない。そこから先は、作品全体を良く理解しないと深まらない。全体の中で、この場面のこの台詞がどんな意味を持つのか。ある人間が何年もかかって経験したことを60分で見せなければならないのだから大変だ。
 昨年は全国大会に行く(生徒講評委員だったので)直前に、部室に装置の位置をバミって、動きを考えなさいと言って出かけた。それからみると今年は立ちに入るのが早い感じだが、逆に本読みが足りないのも確かなようだ。まあ、脚本のできるのが遅かったのが一番の問題ではあるが。
 
 明日辺りをスタッフの日にして、30日提出の地区大会の提出資料を作らせようと思う。