死んでも魂になって…

 土日の部活を終えて、何か変に気が楽になっている。後は野となれ山となれ、じゃなくて、もう生徒を信頼して任せて大丈夫という感じだ。と言うと、
 「先生、死ぬんじゃないでしょうね」
 そう言えば明日は高速道路使って月山、鶴岡経由で酒田に出張だ。朝6時頃車で出て夕方6時半までに帰って来て部活を見たい。交通事故で死んだら洒落にならない。
 「死んでも魂になって帰ってくるよ」
 「それはそれで困ります」
 「ちゃんと認識できる形で来てくださいね」
 「…」
 
 今日の通し、58分3秒とか。昨日は58分40秒くらいで、一昨日は59分40秒くらいだったかと思う。その前に一回だけ60分を越えた。前半が緩いと、てきめんに眠くなったわけだが、昨日今日は客観的にと言うか、役者たちの表情を見ることができた。今までは台詞とか動きとか、配置とかに気をとられていたようで、じっくり表情を見ていなかったのかも知れない。演出席が役者に近いので見にくいのかも知れない。で、その表情を見て自分は満足している。皆ちゃんと役になっているのが分かるからだ。脚本の書きたかったものを十分に表してくれている。後半、観ていてジンとくる。ああ、この芝居をできるだけ沢山の人に観てもらいたい、と切に思う。
 
 人はなぜ自分の命をかけて人を救おうとするのか?
 1人の人間を救うために1人の人間が命を落とした。それは差し引きゼロで、意味の無いことなのか?
 よく分からない。
 ただ、失われた命を悼む気持ちだけは分かるだろう。
 
 明後日パッキン、トラック積み込み。3日後はリハーサル。4日後(29日午後2時過ぎ、上演7)は本番だ。新庄市民文化会館で、多くの方のご来場をお待ちしております。