劇団やたかがみ公演

 Alico in DollHouse  作、中村三郎  潤色、伊東優花
 平成28年9月2日(金) 18:00開場 18:30開演 (上演時間100分ほど)
 山形市民会館 小ホール  入場数70~80人か

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 本校演劇部OGの、去年と今年卒業した2世代で集まった人達が上演した。
 北は北海道から南は滋賀県まで全国に散らばっているので、稽古したのはこの夏休みだけ。
 在校当時からやりたいと言っていた作品。

 小ホールステージ。最初は緞帳からチェシャ猫が顔を出し、観客に挨拶してから暗転、開幕となる。舞台は暗幕で三方を囲っている。上下は洞穴的にまくってある。お茶会のシーンでは机と椅子(何かの箱?)が出る。衣装はほぼ普通の人間で、ことさら誇張してはいない(大きな草刈り鎌を持った女王は例外)。

 お話は、生きる意味を見失った女子高校生亜利子が迷い込んだ不思議な人形館。「不思議な国のアリス」に登場するキャラクターの人形達は亜利子の前で生きているように動き話す。人形達は、生きることの出来なかった者たちの姿だった。やがて、生きていることの大切さに気づかされた亜利子は不思議な世界から現実の世界に戻る。

 ありがちなパターンなので、在校中は選ばれなかったが、今回観てみると、役柄が役者に良く合っている感じがしたので、自分たちのキャラクターを活かせる作品だと感じていたのかも知れない。
 チェシャ猫の雰囲気は狂言回しとしても良かった。「チェシャ猫だからさ」なんて台詞が意味ありげに聞こえる。ディー・ダムが二重人格的になっているところを1人でよく表現していた。血に飢えた女王の表現は笑えた。みんな部員だった頃の演技を思い出させる。下地があるから短い練習時間でもこれだけ芝居が作れるんだろうと思う。音響も良かったよ。
 現役部員(3年生も模試後に駆けつけた)の多くが観劇した。
 楽しい100分でした。