置賜地区高校演劇春季合同発表会 いま幕があく (21日)

イメージ 1

 10:50 開会式 地区事務局挨拶 館長挨拶

 11:00~11:43 「犬を知りませんか?」 作、加藤のりや 椎野学園米沢中央高校
 女の子(3年生)の一人芝居。犬を拾った女子高生の内面。自分勝手なところが自分の首を絞めていくが、他人のせいにして怒っている(妄想でゴリラにやっつけさせたりする)。
 犬が首の紐を食いちぎって逃げてしまった。犬から嫌われていた?
 犬のクー(自分の何かの比喩だろうか)を探す女の子のお話。会場がまだ暖まらず、他の高校生も自分の上演が控えているため客席におらず寂しい感じ。40分以上を一人で演じきったのは立派。
 素舞台、生明かり。ホリゾントに雨のディスクマシン投影(客席より)。

 12:20~13:23 「食育子どもミュージカル2015 モンスターハウスへようこそ!」
 作、成澤久美(顧問) 県立置賜農業高校
 恒例の小学校低学年以下?向けの教育的演劇。野菜嫌いの男の子と愛犬がモンスターの世界に入って、究極の偏食とジャンクフードの挙げ句に人間からモンスターに変えられてしまう所を、野菜たちのゴーストに助けられるというようなお話。手作りのかぶり物や衣装が子供受けしそうだ。客席との一体感を生もうと積極的に舞台から下りてくる。客層は全然子どもではないので勝手が違ってやりにくそうではあった。装置に工夫があって、パネル(3尺×7尺、6枚)がパタパタ開閉してDKとモンスター世界を転換するように出来ていた。
 歌(作曲してもらっている)あり踊りあり、野菜の大切さも学べるお得さ。

 13:50~14:53 「いのせん」 作、安藤稔己(顧問) 椎野学園米沢中央高校・県立米沢東高校 
 「いのせん」は「innocent」の意味だろう。猫のイノは、親に早く死に別れたためネズミを捕ることを知らない。いつもネズミと遊ぼうと追いかけている。ネズミたちは計略を立て猫をやっつけようとする。猫の首に鈴を付けるという作戦を、仲間のネズミをだまして決行する。花束を持ってイノの前に来るネズミ。イノはたまたま空腹で、本能が理性を上回り、無自覚にネズミを食べてしまう。気がつくとネズミはおらず、花束と鈴が残されている。彼はその鈴を首につけてネズミを探すが、二度とネズミに会うことはなかった。犬との葛藤から、猫の自分とネズミとの関係を考えたり、けっこう深いものがある。
 伝統ある2校合同の上演というのもおもしろかった。
 装置はなく、中割幕を使っている。簡単な耳を付けて犬・猫・ネズミを区別している。あとは私服。
 照明が、サスの地明かりがなかったり、不可解な部分があったが観にくくはなかった。

 15:10~15:39 「あの世のルール」1年生創作、「恋する乙女」2年生創作 県立高畠高校
 コント2本。前者はよくある天使と悪魔のパターンで、生死をさまよう高校生の行き先を天国か地獄か決めようというお話。天使と悪魔の役者のキャラクターがおもしろい。
 発表会も後半となって、上演を終えた高校の部員達が客席にいるため、反応も良くなった。皆思い切りよく演じていて好感が持てた。
 後者は女子2人だけの演劇部で、純愛ものをやろうというお話。壁ドンでは壁役が登場。途中で教卓の影から顧問(前者の天使)が登場。そのアクの強いキャラで話を持って行ってしまう。笑えた。
 装置は、ベタ置き平台の上に演台。椅子。照明はホリゾントに抽象的図案の投影あり。エリアを考えている。

 例年、米沢の市民会館でやっている行事だが、今回はフレンドリープラザの呼びかけで、会津の2校も含めて川西町でやることになったようだ。
 山形地区でもやれたらおもしろいだろうな。