創作脚本集第2集予告

 創作脚本集第2集に収録しようと思う、故高子実先生作の「噺・羅生門」をデータ化し終えた。30年以上前の作品とは思えない新しさを感じる。今、上演しても新たな意味を読み取ることが出来る、というか、人間の変わりようのない部分を描いているというべきか。芥川の小説、黒澤の映画を下敷きにしてはいるが、巧みに脚色されている。
 第2集には、この他、脚本ではないが『山形北高演劇部四十年略史』も収録しようと思っている。一つの部についての記録が、関連した地区内の情報につながることもあるだろう。記録性を重視した。スキャンすると裏写りするのだが、そこは我慢していただきたい。
 第2集、乞うご期待! 脚本の寄稿もよろしくお願いします。
 
 
 4月の第43回定期公演の演目がようやく内定。演劇化権を持つ出版社に許可を求める段取りになる。自分が本校で関わる最後の芝居かも知れない。なるべく生徒に任せて自主的にやらせたいと思う反面、強力にサポート(主導)してやりたいとも思う。
 
 
 「脚色」と「翻案」の違いについて少し考えることがあった。全国高演協の規約では「潤色」は創作に該当しないが、「脚色」・「翻案」は創作とみなすようだ。「脚色」は脚本以外の小説などを脚本化したものだから分かるが、「翻案」が紛らわしい。既にある脚本を、時代や場所の設定を変えて脚本にしたものなのだろう。「シラノ・ド・ベルジュラック」を幕末の日本に置き換えて「白野弁十郎」にする類だろうと思うが、県内のある作品が、元の脚本とほぼ同じ設定であったので悩ましいのだ。「潤色」レベルかと思うのだが、自己申告で「翻案」と銘打てばそうなるのか? まあ、ブロック以下の大会だからそんなに目くじら立てることはないのだろうが。