暇…か?

 日曜日は山寺に妻と紅葉を見に行った。曇っていて寒かった。紅葉は今ひとつだった。風雅の里に駐車して後藤美術館などを観覧する。後藤美術館は、19世紀末、フォンテンブローの森の近く、バルビゾン村に住んだ画家たちの作品を多く収集している。森や水辺の風景と農民、家畜の日常。
 他にガレの花瓶、ドイツの陶板画などもあった。
 その後、橋を渡って根本中堂の方へゆく。橋のたもとで猿回しをやっていた。瀧不動の脇のそば屋でかなり待って昼食の後、参拝。奥の院への階段は上らずに帰ってきた。今は入山口で金を払うが、自分が小学生の頃は金などとらなかった。変わらないのは玉こんにゃくを売る売店か。
 
 月曜日は放課後の拡大ケース会議が重かった。八方ふさがりの袋小路という状態に皆頭が痛い。
 
 今日、火曜日からは2年生の修学旅行。雨の中の出発となる。自分の授業は半減し、みように空き時間が多くなる。やるべきことは多いが、思わず漢文で気になっていたことを調べてしまう。
 「是」「之」「此」で、「これ」の「れ」を送る場合の例文を、問題集やセンター試験過去問から探す。『明説漢文』には「是」の「れ」を送る場合は、(現代中国語「shi」のように)be動詞的に使うと書いてあるが、文頭にある場合は、「It is ~」のように考えた方がよさそうだ。
 3文字の間の用法にも、強調に使う、使わないとかの差がある。結構多くの例文が集められるので、分類していくともっと分かることがあるだろう。
 しかし、どうみても代名詞なのに「れ」を送っている例があるようで、いつもながら訓読のばらつきには悩まされる。問題演習をしていても、その読みには無理があるだろうという訓読が正解になっていたりする。これは過去の「権威ある」訓読を踏襲しているからであろう。高校生には、よりシンプルな原則に従った読みのものを与えるべきではないか。
 
 部活も1年生だけで台本読みをしている。めぼしいものを選び(「季刊高校演劇」やネット台本をプリントアウトしたものから)みんなで台詞を分担して声に出して読む、ということをやっている。部室は寒いが、床に台本を置いて輪になって囲んで読んでいる。4人しかいなかったので部室が広い。
 読み終わったタイミングで、過去の上演のビデオを見せる(部室にテレビとデッキがある)。遊学館でやったクリスマス公演『サチとヒカリ』(越智優、作)のビデオ。あの年はインフルエンザの流行で練習期間は2週間しか取れなかったが、今見返しても結構おもしろい。この作品のように、まじめでふかくてゆかいで、という作品はなかなかない。
 今年度の冬公演や、12月のアトリエ公演もこのレベルでやってほしいのだが…。1年生は(県大会後の新入部員1人を除き)6月にアトリエ公演で役者デビューしているが、あのときよりはずっと成長したと思う。ちょっとは歯ごたえのある台本を選んでほしいものだ。